柳下恵ー鄙夫も寛に薄夫も敦し|7月10日のことです。
Release: 2018/07/10 Update: 2018/07/10
柳下恵ー鄙夫も寛に薄夫も敦し
柳下恵は汙君を羞ぢず、小管を辞せず。進みて賢を隠さず、必ず其の道を以てす。(中略)故に柳下恵の風を聞く者は、鄙夫も寛に薄夫も敦し。(万章下首章)
【訳】
柳下恵は徳のない主君でも恥じることなく仕え、つまらない官職でも恥じたりしなかった。ひたすら才智を傾けて励み、常に自分の信じる道を突き進んだ。(中略)だから、後世、柳下恵の遺風を聞く者は、どんな度量の狭い者でも皆感化されて寛大な人物となり、どんな薄情な者でも感化されて親切な人物となった。
7月10日、孟子一日一言です。
中国、周代の魯(ろ)の賢者。本名、展禽。字(あざな)は季。柳下に住み、恵と諡(おくりな)されたことによる名。魯の大夫・裁判官となり、直道を守って君に仕えたことで知られる。生没年未詳。
後世に名を残す人物は、やはり徳のある人ということになりますね。
徳によって人々を動かしていく。
どんな主君にでも自分の道を貫き精一杯に生きた人なんでしょうね。
万章下首章は人物紹介が多いですね。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
私の職場 今日一日の私の個性をことごとく、人類の幸福のため世界文化のため有らんかぎりに燃やしたてるのはその職場のほかにないと思うと、おのずからえりを正す気持ちになる。進み勇んで、さっと入って行く、私の…
書物を撫でる 諸君、書物というものは、ただ撫でるだけでもよいのです。ちょっとでも開いてみればさらによろしい。それだけでも功徳のあるものです。つまりそれだけその本に縁ができるからです。いわんや一ページで…
天の才を降すこと薾く殊なるに非ざるなり 富歳には子弟頼多く、凶歳には子弟暴多し。天の才を降すことなく薾く殊なりに非ざるなり。其れ其の心を陥溺せしむる所以のもの然るなり。(告子上七章) ふさいにはしてい…
唯だ理に当たるのみ 尹氏曰く、言ふこころは君子の辞受取予は唯だ理に当たるのみと。(公孫丑下三章) 【訳】 尹氏がいっている。「(孟子が)いいたいことは、心ある立派な人が他者から物を受け取るかの基準は、…
自ら任ずる所以のもの軽きを病ふ 言近くして指遠きものは善言なり。守約にして施博きものは善道なり。君子の言は帯を下らずして道存す。君子の守は其の身を修めて天下平かなり。人其の田を舎てて人の田を芸り、人に…