勝ちを見ることは衆人の知る所に過ぎさるは、善の善なる者に非ざるなり。(軍形)|2月8日
Release: 2020/02/08 Update: 2020/02/11
勝ちを見ることは衆人の知る所に過ぎさるは、善の善なる者に非ざるなり。(軍形)
見勝不過衆人之所知、非善之善者也(戦勝而天下曰善、非善之善者也。)
「多くの人間が、それとわかるような勝ち方は、最善の勝ち方ではない。(また、勝ったぞ勝ったぞ、と世間でもてはやされるおうな勝ち方も、最善の勝利だとはいけない)」
戦争の勝利にもいろいろある。誰もがはっきりとわかるような勝ち方や大向うをうならせるような勝ち方がベストとは限らない。確実な勝ち方、地味な勝ち方がよいのである。
かっこ内は、戦い勝ちて天下善しと曰うも、善の善なる者に非(あら)ざるなり。と訓ずる。
2月8日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
おはようございます。
勝つもわからないように勝つ。
あ、勝ってたのね~。くらいがいいんでしょうね。
地味勝つ。
知られずに勝つ。
出る杭は打たれますから。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
水を絶(わた)れば必ず水より遠ざかる。客水を絶りて来らば、これを水の内に迎うる勿れ。(行軍) 絶水必遠水。客絶水而来、勿迎之於水内。(令半済而撃之利。欲戦者、無附於水而迎客、視生処高、無迎水流、此処水…
しばしば賞するは、窘(くる)しむなり。しばしば罰するは、困(くる)しむなり。 数賞者、窘也。数罰者、困也。 「将軍が賞金や賞品を乱発するのは、困っている証拠である。逆に、やらたに罰を科するのも、指揮官…
我以て往くべく、彼を以て来るべきもの、交地と為す。(九地) 「わが軍も攻め入ることができるし、敵軍もやって来ることのできる地域を交地という」”交地”とは、かんたんにいえば、敵も味方もたやすく進攻できる…
善く戦う者は、これを勢いに求めて、人を責めず。故に能く人を択てて勢いに任ず。(兵勢) 故善戦者、求之於勢、不責於人、故能揮人面任勢。 「いくさ上手は、なによりも戦闘に勢いを求め、兵士一人一人の戦闘能力…
善く兵を用うる者は、道を修めて法を保つ。故に能く勝敗の政(まつりごと)を為す。(軍形) 善用兵者、修道而保法。故能為勝敗之政。 「いくさ上手な者はよい政治を行ない、法令を整備し、これをきちんと守らせる…