巧ならしむること能はず|11月26日のことです。
Release: 2018/11/26 Update: 2018/11/26
巧ならしむること能はず
梓匠輪輿は能く人に規矩を与ふるも、人をして巧ならしむること能はず。(尽心下五章)
ししょうりんよはよくひとにきくをあたうるも、ひとをしてたくみならしむることあたわず。(じんしんしもごしょう)
【訳】
建具屋・大工・車輪工・車台工などの親方は、人にコンパスや定規の使い方は上手に教えることができる。しかし、その人の腕を(望みどおりに)上達させることはできない。
〇松陰は、「忠義仁義の教えは経書に記されている。しかし、その精神を実践し、体得するということは、本人自身の問題、つまり、本人の素質と努力による」と記している。
教えるということはこういうことですね。
どんなに丁寧に仕事を教えても、勉強を教えても本人のやる気がなければどうにもなりませんね。
そこをどうやって変えていくか。
難しい問題です。
やってみて、言って聞かせてさせてみて、誉めてやらねば人は動かじ。
ということですね。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
孟軻は騶人なり 孟軻は騶人なり(中略)齊の宣王(中略)梁の恵王に遊事す。(序説) 【訳】 孟子は騶国の人である。(中略)(それなのに故郷を出て)齊国の宣王(中略)や梁国の恵王にお仕えした。 〇松陰は、…
其の親を親とし、其の長を長として 人々其の親を親とし、其の長を長として、天下平かなり。(離婁上十一章) ひとびとそのしんをしんとし、そのちょうをちょうとして、てんかたいらかなり。(りろうかみだいじゅう…
山径の蹊間―用ふれば路を成す 山径の蹊間は介然之れを用ふれば路を成す。為間も用ひざれば則ち茅之を塞ぐ。今は茅、子の心塞げりと。(尽心下二十一章) さんけいのけいかんはしばらくこれをもちうればみちをなす…
殷鑒遠からず 詩に云ふ。殷鑒遠からず。(離婁上二章) しにいう。いんかんとおからず。(りろうかみにしょう) 【訳】 『詩経』に、「殷の紂王の戒めは遠い昔のことではなく、極めて近い、夏の暴君桀王の時にあ…
斎戒沐浴すれば 西子も不潔を蒙らば、則ち皆鼻を掩ひて之れを過ぎん。悪人ありと雖も、斎戒沐浴すれば、則ち以て上帝を祀るべし。(離婁下二十五章) せいしもふけつをこうむらば、すなわちみなおおいてこれをすぎ…