是(こ)の故に、馬を方べ輪を埋むるもの未だ恃(たの)むに足らざるなり。勇を斉えて一の若くするは、(九地)|7月18日
是(こ)の故に、馬を方べ輪を埋むるもの未だ恃(たの)むに足らざるなり。勇を斉えて一の若くするは、(九地) 是故、方馬埋輪、未足恃也。斉勇若一、(政之道也。剛柔皆得、地之埋也。) 「こういうわけで、戦闘 ・・・
是(こ)の故に、馬を方べ輪を埋むるもの未だ恃(たの)むに足らざるなり。勇を斉えて一の若くするは、(九地) 是故、方馬埋輪、未足恃也。斉勇若一、(政之道也。剛柔皆得、地之埋也。) 「こういうわけで、戦闘 ・・・
令発するの日、士卒の坐する者は涕襟(なみだえり)を霑(うるお)し、偃臥する者は涕巸(なみだおとがい)に交わる。 令発之日、士卒坐者涕霑襟、偃臥者涕交巸。(投之無所往者、諸劌之勇也。) 「いよいよ出陣の ・・・
兵の情は速やかなりを主とす。人の及ばざるに乗じ、虞(はか)らざるの道に由り、 兵之情主速。乗人之不及、由不虞之道、(攻其所不戒也。) 「作戦の要諦は、なによりもまず迅速が大切である。敵のすきに乗じ、思 ・・・
敢えて問う、敵衆整いて将に来たらんとす、これを待つこと若何、と。(九地) 敢問、敵衆整而将来、待之若何。(曰、先奪其所愛則聴矣。) 「あえてお尋ねしますが、敵の大部隊が万全の態勢を整えて攻めて来たら、 ・・・
死地には則ち戦う。(九地) 死地則戦。 「死地では、戦う以外に生き残る道はない」”死地”とは速やかに戦わなければ全滅してしまう地域である。このような地域にはまりこんだら、ただ勇戦あるのみだ。なぜなら、 ・・・
囲地には則ち謀る。(九地) 囲地則謀。 「囲地で戦うばあいには、大いに策略を使うことである」”囲地”というのは、進攻路は狭く、しかも撤退するときには大きく迂回しなければならない地域のことである。このよ ・・・
衢地(くち)には則ち交じりを合わす。(九地) 衢地則合交。 「衢地にあっては、外交交渉に力を入れ、他国と友好を結ぶべきである」”衢地”とは、交通の要衝で、各国の勢力が浸透し合っている地域である。このよ ・・・
交地には則ち絶つこと無かれ。(九地) 交地則無絶。 「交地では、部隊相互間の連絡を断ってはならない」”交地”とは、敵も味方もたやすく進攻できる地域である。進攻しやすいのだから、当然両軍の交戦が考えられ ・・・
争地には則ち攻むること無かれ。(九地) 争地則無効。 「争地ではムリに攻撃してはならない」”争地”とは、敵でも味方でも、先に占領したら有利な地域である。先に占領した方が有利になるので、こういう地域では ・・・
軽地には則ち止まること無かれ。(九地) 軽地則無止。 「軽地では止まってはならない」”軽地”とは、既述のごとく、敵の領内には入っているが、それほど深く進攻していない地域である。この地域では作戦の原則は ・・・