第四夜 水車の回り方こそ人道 一、天道と人道(天の巻 大自然に学ぶ)

Release: 2025/05/02 Update: 2025/05/02

 人道とは、たとえば水車のようなものだな。

 水車の下の半分は、水の流れの方向に回り、水を離れた上の半分は水の流れと反対の方向に回っていくようになっている。

 水車が全部水中に没すれば回らないで流されてしまう。また、全部水から出てしまえば回るはずがない。

 仏教の高僧のように世間を離れて欲を捨てた人は、たとえてみれば水車が水を離れたようなものだ。また、教えも聞かず、人としての義務も知らず、私欲のみにかたよって、これに執着する者は、水車を全部水中に沈めたようなもので、どれも社会の役に立たないんだな。

 それだから人道というのは中庸を尊ぶのだ。水車の中庸とは、ほどよく水中に入れて、半分は流水にしたがい、半分は流水に逆らって運転がとどこおらないようにすることだ。

 人の道もそのように、天理にしたがって種を蒔き、天理に逆らって草を取る。また、欲にしたがって家業に励み、欲を制して社会の一員としての義務を果たすようにしなければいけないんだよ。(三)

最近、少し文化の違う組織と一緒に仕事をするようになって、日々いろいろと考えさせられています。仕事の進め方も価値観も少しずつ違っていて、どうやって一つにまとめていくか、経営の舵取りの難しさを実感しています。

そんな中で『二宮翁夜話』の「水車」の話に、妙に納得させられました。

水車というのは、半分が水に浸かり、半分が水の上にあるからこそ回る。全部が水に沈めば流されるし、全部が水の外では動かない。人の道も同じで、自然の流れに身を任せつつも、ある部分では自分の意志を持って逆らう。そのバランスがあってこそ、物事は回り続けるのだと。

今の私はまさに、水に浸かった半分をどう保つか、逆らう半分をどう動かすか、という中にいます。経験豊かな人たちと一緒に仕事をしているからこそ、自分のやり方ばかりを押し通すわけにもいかず、かといって全部を任せてしまえば本来の目的から遠ざかってしまう。その狭間で、どうやって「うまく回すか」を毎日考えています。

昔なら、正面からぶつかって変えに行こうとしていたかもしれません。でも今は、「自然の流れも力に変える」という考え方の方が、ずっと深くて現実的だと感じます。水車のように、流れに一部を預けながら、静かに確実に、自分の回転を作っていく——そんな経営が必要なのだと感じています。

目立つことよりも、静かに、しなやかに軸を作っていく。今の自分にとって、『二宮翁夜話』のこの話は、まるで経営の本質をそっと教えてくれるような一節でした。

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まずは自分の仕事を人に任せられるようするためにどうするかですね

今日もはここまでです。

ありがとうございます。

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