賢なるを見て|1月26日のことです。
賢なるを見て
国君賢を進むるは已むを得ざるが如くす。(中略)左右皆賢なりと曰ふとも、未だ可ならざるなり。諸大夫皆賢なりと曰ふとも、未だ可ならざるなり。国人皆賢なりと曰ひて然る後に之れを察し、賢なるを見て然る後に之れを用ひよ。(梁恵王下七章)
こっくんけんをすすむるはやむをえざるがごとくす。(中略)さゆうみなけんなりというとも、いまだかならざるなり。しょたいふみなけんなりというとも、いまだかならざるなり。こくじんみなけんなりといいてしかるのちにこれをさっし、けんなるをみてしかるのちにこれをみちいよ。(りょうのけいおうしもななしょう)
【訳】
一国の王が賢者を登用する際には、その人以外に人物がいないので、やむを得ず用いる、という態度でなすべきである。(中略)左右の近臣や重臣達が皆、「あの人は賢者である」といっても、まだこれを登用してはいけません。国中の人々が皆、「あの人は賢者である」といってから初めて王はご自分でその人物を観察し、真に賢者であると見届けてから、登用されるといいでしょう。
〇松陰は、「君主が賢者を挙げ進める道を論ずること、至れり尽くせりというべきである。大体、古代には、無能な者を退け、有能な者を登用する際には、みな多くの意見を聞いて公平を期した。しかし、後世はこれと違い、とかく情実や賄賂によって、私の関係がものをいうようになった。君主たる者は、あまねく人々の意見を聞いた以上は、自分の目でよく観察して、賢不賢・可不可の判断くだすことが、最も肝要である」と記している。
1月26日、孟子一日一言の言葉です。
自分の目でしっかりと判断することが大事なことなんでしょうね。
また、たくさんの人の意見も聞かなければなりません。
国というのはどの国も必ずトップとなる人がいます。
日本はやっぱり天皇陛下なんでしょうね。
今日も一日がんばります。