2025年0月の記事

二度とない人生を⑯

森信三 2025/11/18公開

金の苦労を知らない人は、その人柄がいかに良くても、どこか喰い足りぬところがある。人の苦しみの察しがつかぬからである 哲学者の森信三先生の語録に、「お金」に関するものが、意外に多いのにお気付きでしょう。 ・・・

二度とない人生を⑮

森信三 2025/11/15公開

いかなる人に対しても、少なくとも一点は、自分の及びがたき長所を見出すべし。 人間関係において、どうやら人間は本来わがまま上にスキ・キライの感情があって、これがまた相性といわれるものですが、そうした人間 ・・・

二度とない人生を⑭

森信三 2025/11/06公開

石の趣きが解かり出すということは、物事がわかり出した一つの微標ともいえよう。というのは、この世俗的な相対界を多少は離れかけた一微表といってもよいからである。 「三十五歳前後、唯一の趣味は石であった。但 ・・・

二度とない人生を⑬

森信三 2025/11/03公開

名・利というものは如何に虚しいものか。しかも人間はこの肉体の在するかぎり、その完全な根切りは不可能といってよい。 先生の数多い著述の中でも、めずらしい「隠者の幻」と題する小説風のものがあります。元東京 ・・・

二度とない人生を⑫

森信三 2025/10/28公開

人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。しかも一瞬早すぎず、一瞬遅すぎない時に― この言葉は、森先生の語録のうちでも比較的に人口に膾炙され、数多く引用されるコトバです。というには、もっと早い時期にこ ・・・

二度とない人生を⑪

森信三 2025/10/23公開

一日不読 一日不喰 書物は人間の心の養分。読書の一面からは、心の奧の院であると共に、また実践へのスタートラインでもある。 森先生のモットーとされたところは「行余学文」です。これは論語の学而篇にある「行 ・・・

二度とない人生を⑩

森信三 2025/10/23公開

幸福とは求めるものでなくて、与えられるもの。自己の為なすべきことをした人に対し、天からこの世において与えられるものである。 引き続き、森先生の一代記について略記すれば、恩師西晋一郎先生の勧めによって、 ・・・

二度とない人生を⑨

森信三 2025/10/21公開

絶対不可避なる事は、即絶対必然にしてこれ「天意」と心得べし。 我が身にとって避けようと思っても避けられないことには、自己にとって必然最善と思って甘んじてお受けするだけではなく、これぞ天意にして天命なり ・・・

二度とない人生を⑧

森信三 2025/10/19公開

「立腰道」の究極は、「丹田の常充実に」にあり。 「未発の中」ともいうべきか。 「腰骨を立てること」は、一語に要約して。「立腰」と言われます。「丹田の常充実」とは、丹田しなわち下腹部に、常時、内在力が充 ・・・

二度とない人生を⑦

森信三 2025/10/17公開

つねに腰骨をシャンと立てること これ人間の性根の入る極秘伝なり。 私は三十八歳の時、始めて森信三先生にお会いして以来、実に人生こと、学問のこと、読書のことから、日常生活の細事に至るまで、計り知れない教 ・・・