60 慎独とは 修身教授録抄 姿勢を正して声を出して読んでみた
われわれが気品のある人間になるためには、何よりもまず根本のこころの曇りを拭うようにしなければならぬと申したわけですが、しかしさらに大切なことは、慎独、すなわち、人間がただ一人でいる場合にも、深く己れ ・・・
われわれが気品のある人間になるためには、何よりもまず根本のこころの曇りを拭うようにしなければならぬと申したわけですが、しかしさらに大切なことは、慎独、すなわち、人間がただ一人でいる場合にも、深く己れ ・・・
そもそも気品というものは、ある意味からは、人間の値打のすべてを言い表すと言ってもよいでしょう。人間の人格的価値を言い表す上において、この気品という言葉ほど適当なものは、ちょっと外にはないでしょう。 ・・・
そもそも人間が志を立てるということは、いわばローソクに火を点ずるようなものです。ローソクは、火を点けられて初めて光を放つものです。同様ににまた人間は、その志を立てて初めてその人の真価が現れるのです。 ・・・
そもそも偉人と言われるほどの人間は、何よりも、偉大な生命力を持った人ではなくてはならぬのです。しかもそれが、真に偉人と呼ばれるためには、その偉大な生命力が、ことごとく純化し浄化せられねばならぬのです ・・・
私は、諸君たちに対して、ここに一つの中間目標を掲げてみましょう。それらは諸君らは一つ四十になったら、必ず一冊の本を書く覚悟を、今日からしておいて戴きたいのです。そしてその頃まだ私が生きていたら、ぜひ ・・・
思えば私達が、何ら自らの努力によらないで、ここに人間としての生命を与えられたということは、、まことに無上の幸と言うべきでしょう。しかも私達は、これが何ら自己の努力によるものでないために、かえってこの ・・・
そもそもこの世の中のことというものは、大抵のことは多少の例外があるものですが、この「人生二度なし」という真理のみ、古来只一つの例外すらないのです。しかしながら、この明白な事実に対して、諸君たちは、果た ・・・
そもそも世の中のことというものは、真実に心に願うことは、もしそれが単なる私心に基づくものでない以上、必ずやいつかは、何らかの形で成就せられるものであります。このことは、これを信じる人には、必然の真理 ・・・
そもそも真の志とは、自分の心の奥底に潜在しつつ、常にその念頭に現れて、自己を導き、自己を激励するものでなければならぬのです。書物を読んで感心したり、また人から話を聞いて、その時だけ感激しても、しばら ・・・
私は、人生の真の出発点は、志を立てることによって始まると考えるものです。古来、真の学問は、立志をもってその根本とすと言われているのも、まったくこの故でしょう。人間はいかに生きるべきか、人生をいかに生 ・・・