55 生命の愛惜感 修身教授録抄 姿勢を正して声を出して読んでみた
思えば私達が、何ら自らの努力によらないで、ここに人間としての生命を与えられたということは、、まことに無上の幸と言うべきでしょう。しかも私達は、これが何ら自己の努力によるものでないために、かえってこの ・・・
思えば私達が、何ら自らの努力によらないで、ここに人間としての生命を与えられたということは、、まことに無上の幸と言うべきでしょう。しかも私達は、これが何ら自己の努力によるものでないために、かえってこの ・・・
そもそもこの世の中のことというものは、大抵のことは多少の例外があるものですが、この「人生二度なし」という真理のみ、古来只一つの例外すらないのです。しかしながら、この明白な事実に対して、諸君たちは、果た ・・・
そもそも世の中のことというものは、真実に心に願うことは、もしそれが単なる私心に基づくものでない以上、必ずやいつかは、何らかの形で成就せられるものであります。このことは、これを信じる人には、必然の真理 ・・・
そもそも真の志とは、自分の心の奥底に潜在しつつ、常にその念頭に現れて、自己を導き、自己を激励するものでなければならぬのです。書物を読んで感心したり、また人から話を聞いて、その時だけ感激しても、しばら ・・・
私は、人生の真の出発点は、志を立てることによって始まると考えるものです。古来、真の学問は、立志をもってその根本とすと言われているのも、まったくこの故でしょう。人間はいかに生きるべきか、人生をいかに生 ・・・
言挙げする(ことあげ)ことさら言葉に出して言いたてることという意味だと知りました。 何事もわかったような気になって話をしてはいけないということなんでしょうね。 先生は一年間の講義に対してこのように言っ ・・・
とくに国民教育の一隅に身をおくものとしては、教育の窮極目標はこれを一言で申せば、自分の受け持っている子らの一人ひとりが、すべて次代を担うかけがえのない生命だということを、単に言葉の上だけでなくて、身に ・・・
ただ現在の自分の眼前に、ちょこなんとして腰かけている子どもたちに話しているだけでなく、その背後には、常に二十年、三十年の後、かれらが起き上がって活躍する姿を思い浮かべて語る、という趣がなくてはならぬ ・・・
「死生の問題」などと言いますと、諸君らのような若い人は、自分らのような若い者には、そんなことは縁遠いことだと思われるかも知れません。しかし私は必ずしもそうとは思わないです。と申しますのも、われわれ人 ・・・
真の「誠」は。何よりもまず己のつとめに打ち込むところから始まると言ってよいでしょう。すなわち誠に至る出発点は、何よりもまず自分の仕事に打ち込むということでしょう。総じて自己の務めに対して、自己の一切 ・・・