廉・恵・勇を傷る|6月7日のことです。
Release: 2018/06/07 Update: 2018/06/07
廉・恵・勇を傷る
以て取るべく、以て取るなかるべし。取れば廉を傷る。以て与ふべく、以て与ふることなかるべし。与ふれば恵を傷る。以て死するなかるべし。死すれば勇を傷る。(離婁下二十三章)
もってとるべく、もってとるなかるべし。とればれんをやぶる。もってあたうべく、もってあたうることなかるべし。あたうればけいをやぶる。もってしすべく、もってしするなかるべし。しすればゆうをやぶる。(りろうしもにじゅうさんんしょう)
【訳】
(贈り物)を受けても受けなくてもよい時には、受けない方がよい。受ければ、清廉の徳に傷が付く。(贈り物)を与えるか与えないかという時には、与えない方がよい。与えれば恩恵の徳に傷が付く。(死を惜しまないことを勇というが)死ぬか死なないかという時には、死なない方がよい。そんな死は無駄であり、勇に傷が付く。
6月7日の孟子一日一言です。
たしかになぁと思います。
余計なものを受けとらない。余計なものを与えない。
どちらかの選択の場合しない方を選ぶことは私はあまりないですが、こういう場合はしない選択も重要です。
特に死ぬか死なないかという場合はそう感じます。
命あっての人生ですから。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
其の招きに非ざれば往かざるを取れるなり。其の招きを待たずして往くが如きは何ぞや。(滕文公下首章) そのまねきにあらざればゆかざるをとれるなり。そのまねきをまたずしてゆくがごときはなにぞや。(とうぶんこ…
天・命 之れを為すなくして為るものは天なり。之れを致すなくして至るものは命なり。(万章上六章) これをなすなくしてなるものはてんなり。これをいたすなくしていたるものはめいなり。(ばんしょうかみろくしょ…
聖人は百世の師なり 聖人は百世の師なり。(中略)而るを況や之れに親炙する者に於てをや。(尽心下十五章) せいじんはひゃくせいのしなり。(中略)しかるやいわにゃこれにしんしゃするものにおいてや。(じんし…
江河を決するが如く 其の一善言を聞き一善行を見るに及んでは、江河を決するが如く、沛然として之れを能く禦ぐことなきなり。(尽心上十六章) そのいちぜんげんをききいちぜんこうをみるにおよんでは、こうがをけ…
考の道 どんな境遇の人でも親によって成長しないものはない。にもかかわらず、最も低いレベルにあるのもまた、親に対する考のみちであろう。 或る者は大変親に世話になっていると考え、他の者は親はカタキでこそあ…