天爵を修めて、人爵之れに従ふ①|8月30日のことです。
Release: 2018/08/30 Update: 2018/08/30
天爵を修めて、人爵之れに従ふ①
天爵なるものあり、人爵なるものあり。仁義忠信、善を楽しみて倦まず、此れ天爵なり。公卿大夫、此れ人爵なり。(告子上十六章)
てんしゃくなるものあり、じんしゃくなるものあり。じんぎちゅしん、ぜんをたのしみてうまず、これてんしゃくなり。こうけいたいふ、これじんしゃくなり。(こくしかみじゅうろくしょう)
【訳】
天から授かる爵位である天爵とうものがある。人から与えられる人爵というものがある。仁・義・忠・信の四徳や善を楽しんで倦まない実践力は天爵である。公爵などの爵位は人爵である。
[川口註ー松陰が「講義のテーマ」として抽出した部分だけでは十分に理解ができないとおもわれるので、その前後を追記した。31日も同様]
8月30日、孟子一日一言の言葉です。
天爵(生まれつき備わっている徳)と辞書にはあります。
人は生まれた時から徳をもっているんですね。
あかちゃんの時はほんとに癒される存在。まだ何にもそまっていない。
周りに幸せを与える徳をもっていますね。
天から授かっているんだと思います。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
西伯は善く老を養う者なり 伯夷、紂を避けて北海の浜に居り、文王作興すと聞きて曰く、「盍ぞ帰せざらんや。吾れ聞く西伯は善く老を養ふ者なり」と。(尽心上二十二章) はくい、ちゅうをさけてほっかいのほとりに…
君子は天を怨みず、人を尤めず。(公孫丑下十三章) 【訳】 心ある立派な人は、どんなことがあろうとも、天を怨んだり、人をとがめたりはしない。 〇松陰は「心ある立派な人の心は、二つの面がある。その一つが、…
歯に如くはなし 郷党は歯に如くはなし。(公孫丑下二章) きょうとうはしにしくはなし。(こうそんちゅうげにしょう) 【訳】 世間では重ねた年齢が最も尊ばれる。 〇松陰は、「孟子」の「三尊(爵位・年齢・道…
顔淵曰く、「舜何人ぞや、予れ何人ぞや」と。為すあらんとする者は亦是くの若し。(滕文公上首章) がんえんいわく、「しゅんなんびとぞや、われなんびとぞや」と。なすあらんとするものはまたかくのごとし。(とう…
仁人は天下に敵なし 仁人は天下に敵なし。(尽心下三章) じんじんはてんかにてきなし。(じんしんしもさんしょう) 【訳】 仁を好む者が天下無敵である。 〇松陰は、「本章の主意は、この一句にあると思う。『…