美を磨き出す|3月4日のことです。
Release: 2019/03/04 Update: 2019/03/04
美を磨き出す
春をたずねて、家を出た。青い鳥を慕って、故郷を後にした。気がついてみると、匂う春は庭前一輪の梅花にあった。恋い慕うた鳥は、軒端に戻っていた。香気に満ちた仙境は、わが家であった。
見かけの上では、誇と、濁りにつつまれて、五色の殿堂があった。その無限の美は鬱積して、噴出の通路を求めている。その美を磨きだす一拭き、それが歌を作ることにあたる。
昨日よりも今日と、しっかり磨いてゆくとき、豁然として、光明の境地がひらける。欝結した詩想が爆発する。
丸山敏雄一日一話(幸せになるための366話)、3月4日の言葉です。
丸山敏雄は詩と書を愛しました。
没頭できるものを見つけていくことも大切なことです。
言葉一つで想像力をかきたてることができる。
この言葉を読んで考える景色。
すてきな風景が目に浮かびます。
今日一日朗らかに安らかに喜んで進んで働きます。
関連コンテンツ
古人を友とする 私はだれでも得られる良友を、諸友にお勧め致したいのです。これは、古人を伴とするのです。 一貫不断の努力をつづけて一事に達した人々の伝記は、時の古今をとわず、所の東西をとわず。皆私どもを…
陰の構え 弓道の極意は、的を狙って矢を中てるのではない。的と矢とが一つに合して、自らからにして中たる。矢の連続が的である。射放つのではなくて、的が弦をうながして、その力で矢を引きつけるのである。 的を…
好ききらいせぬこと 物は、もともと与えられぬもの。 秋の収穫、漁の大小、すべて喜ぶ。 仕入れの出来た商品(仕入れまで選択し、すこしでも良いものを得ようと努力することは、当然である)、これこそ天下一品の…
思いっきり働く 大事なことは、夜にしない。そのかわりに、朝は早く起きる。昼は、思いっきり働く。 働けば健康に恵まれる。そして自然に、経済的に恵まれる。 働くというのは、自分の天職ということに向かってつ…
人生の主役 人の生命を神にうけているが、一度生まれれば、各々の自性をうけて自由となる。この自由は、舞台における俳優の自由である。 人生は演劇である。劇作家、監督、演出、それはただ一人でかねていて、到ら…