本を一にせしむ|3月28日のことです。
Release: 2019/03/27 Update: 2019/03/27
本を一にせしむ
天の物を生ずるや之れをして本を一にせしむ、而るに夷子は本を二にする故なり。( 滕文公上第五章)
てんのものをしょうずるやこれをしてもとをいちにせしむ、しかるにいしはもとをににするゆえなり。(とうぶんこうかみだいごしょう)
【訳】
一体、天が物を生ずる時には、その根本は一つである。(だから、その根本である父母を何より大切にするのは、人の天性である。)ところが夷子は(自分の父母も他者の父母も愛する心はまったく同じで変わりはないという。それは)根本を二つにも三つにもすることで(あり、それは間違っているので)ある。
孟子一日一言、3月28日の言葉です。
根本は一つ。
人間も根本もホモサピエンスとしては一つですね。
それなのに肌の色の違いだとかちょっとした考え方の違いで大きな過ちを犯す。
自分の親、祖先を大事にするのは天性。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
浩然の気 我れ善く吾が浩然の気を養ふ。(中略)其の気たるや至大至剛、直を以て養ひて害することなければ、則ち天地の間に塞がる。(公孫丑上二章) われよくわがこうぜんのきをやしなう。(中略)そのきたるやし…
儒者の道は古の人赤子を保んずるが若しと。( 滕文公上五章) じゅしゃのみちはいにしえのひとせきしをやすんずるがごとしと。(とうぶんこうかみだいごしょう) 【訳】 儒者の道では、古の聖賢が(人民を治める…
五十歩・百歩 「五十歩を以て百歩を笑はば則ち何如」。 「不可なり。直だ百歩ならざるのみ。是れも亦走るなり」。(梁恵王上三章) 「ごじゅっぽをもってひゃっぽをわらわばすなわちいかん」 「ふかなり。ただひ…
唯だ理に当たるのみ 尹氏曰く、言ふこころは君子の辞受取予は唯だ理に当たるのみと。(公孫丑下三章) 【訳】 尹氏がいっている。「(孟子が)いいたいことは、心ある立派な人が他者から物を受け取るかの基準は、…
仁は天の尊爵なり 夫れ仁は天の尊爵なり。人は安宅なり。之れを禦むることなくして不仁なるは、是れ不智なり。(公孫丑上七章) それじんはてんのそんしゃくなり。ひとのあんたくなり。これをとどむることなくして…