秋亳(しゅうごう)を挙ぐるも多力と為さず。日月(じつげつ)を見るも明目と為さず。雷霆(らいてい)を聞くも恥耳(そうじ)と為さず。(軍形)|2月9日
Release: 2020/02/09 Update: 2020/02/11
秋亳(しゅうごう)を挙ぐるも多力と為さず。日月(じつげつ)を見るも明目と為さず。雷霆(らいてい)を聞くも恥耳(そうじ)と為さず。(軍形)
挙秋毫不為多力。見日月不為明目、聞雷霆不為聴耳。
「毛の先を手で持ち上げたからといって、誰も力持ちとは思うまい。太陽や月が見えるからといって、誰も目がきくとは思うまい。雷鳴が聞こえたからといって、誰も耳がよいとは思うまい。そんな普通の人なら誰でもムリなく自然とできる。戦争だって、ムリなく自然な勝ち方をするのがよいのである」
秋亳(しゅうごう)とは、秋に生え変わ毛のこと。
要するに、派手でなく地味な、ムリのない自然な勝ち方がベストだと説明している。
2月9日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
おはようございます。
勝つとしても派手なものではいけないということですね。
本当に強い勝ち方とはわからないように水面下で動きながらということですね。
世界の中にはそんな企業がたくさんあるのでしょうね。
今日も一日がんばります。
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