軍政に曰く、言えども相聞こえず、故に金鼓(きんこ)を為(つく)る。視(しめ)せども相見えず、故に旌旗(せいき)を為ると。|3月25日
Release: 2020/03/25 Update: 2020/03/25
軍政に曰く、言えども相聞こえず、故に金鼓(きんこ)を為(つく)る。視(しめ)せども相見えず、故に旌旗(せいき)を為ると。
軍政曰、言不相聞、故爲之金鼓。 視不相見、故爲之旌旗。 (夫金鼓旌旗者、所以一人之耳目也。)
「軍の制度を書いた兵書に、”多くの兵士を統率するには、口で言っても戦場では聞えないから、鐘や太鼓などの鳴り物を使う。また、手で指揮しても遠くからでは見えないから、旗や幟などを代りに使う”とある。(鐘、太鼓や旗、幟というものは、兵士の耳目を一つにするためのものである)」
”軍政”とは、軍の制度を説明した兵法書。
かっこ内は、夫れ金鼓旌旗(きんこせいき)は、人の耳目(じもく)を一つにする所以なり。と訓ずる。
3月25日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
こんばんわ。
中国の戦争のスケールは人数が違いますから統率するにも大変だと感じます。
幟や太鼓でどちらに移動するとか攻め込むとかを管理していたんですね。
耳で聞き目で確認する。
明日も一日がんばります。
関連コンテンツ
険形は、我先ずこれに居(お)らば、必ず高陽に居りて以て敵を待つ。若し敵先ずこれに居らば、(地形) 険形者、我先居之、必居高陽以待敵。若敵先居之、(引而去之。勿従也。) 「険しい地形では、味方が先に占拠…
故に、能してこれに不能を示し、用してこれを不用を示し。(始計) 故能而示不能、用而示之不用、(近而示之遠、遠而示之近、利而誘之、乱而取之、実而備之、強而避之、怒而墝之、) 「それゆえに、できるのにでき…
人に形せしめて我に形無ければ、則ち我は専(もっぱ)らにして敵は分かる。我専(もっぱ)らにして一に為り、(虚実) 故形人而我無形、則我專而敵分。 我專爲一、(敵分爲十、是以十攻其一也。 則我衆敵寡、能以…
吏怒るは、倦(う)みたるなり。 吏怒者、倦也。 「部隊の幹部が、むやみに部下をどなりちらしているのは、その部隊が戦いに疲れて、戦意を失っている証拠である」”吏”とは役人のこと、ここでは部隊の幹部のこと…
死地には吾将にこれを示すに活きざるを以てせんとす。(九地) 死地吾将示之以不活。 「死地においては、わたしは、戦う以外には生きる道はないのだ、と全軍に示さねければならない」死地とは、戦わねければ生き残…