第二十一夜 世界は自転して止まず

冬になると山や谷に雪が降り、辺りは凍りつくが、春ともなり柳の一芽が開き始めることになれば、その雪も氷もとけてくるもんだ。また秋になって、桐の一葉が落ちるようになると、天下の青葉もまた、それまで終わるんだな。
世界は自転して止まることがない。だから時節に合うものは育ち、合わないものは枯れていくのさ。午前中は東向きの家によく日が当たり、西向きの家は陰っている。午後は逆に、西向きのものには日が当たり、東向きものは陰ってします。この自然の理を知らん者が、心迷って、自分は不運だと言ってみたり、世も末だなどと嘆くのは間違っとるんだ。
いまここに何万円の借金があろうと、また何万町歩の荒れ地があろうと、賢い領主が、ワシの教える道にしたがってやれば、少しの心配するところはないんだ。実に喜ばしいことじゃないか。
これと逆に、たとえ何万円の貯金があり、何万町歩の領地があっても、暴君がいて、人道にもとり、これも不足あれも不足と贅沢三昧、増長を重ねていけば、この貯金も消滅してしまうだろうことは、秋の枯れ葉が風に舞い散るようなものだな。よく注意せちゃあいかんぞ。ワシの歌に、こういうのがあるんだ。
奥山は冬気に閉じて雪降れど
ほころびにけり 前の川柳
(一六八)
季節が巡れば、雪もやがて溶け、葉もまた芽吹く。春夏秋冬のうつろいは、一つとして止まることなく移り変わります。
人生や世の中もまた同じです。朝は陰にいたものが、午後には陽を受ける。今ある陰も、いずれは日の当たる場所へと変わっていく。ただし、その流れに抗わず、順応し、道理にしたがって歩むことが肝心なのでしょう。
いかなる困難も、正しい道を知り、実行すれば、やがて状況は好転していく。逆に、いくら富や力を持っていたとしても、道理を忘れ、増長すればそれらは失われていく。
自然の移ろいは、警告と励ましの両方を与えてくれます。今どこにあっても、そこからどう歩むかにすべてがかかっている――そんな静かな確信を、川柳の一節とともに感じました。
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これは利用できそうなことが書いてありそうです。
より時間効率を上げるために学ぶ必要があります。
今日もはここまでです。
ありがとうございます。
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