第三十三夜 円の字

Release: 2025/06/13 Update: 2025/06/13

九の字に点を一つ加えて丸の字をつくったのは面白いな。〇というのは、つまり十なんだ。十はとりもなおさず一ということになる。

 元旦やうしろに近き大晦日

というワシのつくった俳句があるが、これも十はつまり一という意味なんだ。禅の言葉の中にこれに似たものが多いよ。この俳句の「うしろに近き」を「うしろを見れば」とすれば、いっそうおもしろいかもしれんぞ。(二一六)

created by Rinker
¥10,780 (2025/06/14 12:44:47時点 楽天市場調べ-詳細)

「九に一点加えて丸をつくる」という遊び心に、禅の深さがにじむ。〇は十、十は一。すべてのはじまりと終わりが円のように連なっているという意味だろう。

年のはじめと終わり、大晦日と元旦は、実は地続きの「一つ」だ。分けているのは人の認識であって、自然の営みには境などない。

「後ろを見れば元旦」という俳句の趣向もまた、視点を変えればまったく別の景色が見えることを教えてくれる。

経営においても、区切りや節目を意識しつつ、その連続性を忘れてはいけない。終わりは次の始まりであり、ひとつの点をどう結ぶかが円を描く鍵になるのだと思う。

#二宮翁夜話

#二宮金次郎 #二宮尊徳

#読書感想文

#読書記録

#旭川

#旭川市

#KindleUnlimited

#Kindle_Unlimited

#kindle

HOME


関連コンテンツ


コメントはお気軽にどうぞ

メールアドレスは公開されません。
また、* が付いている欄は必須項目ですので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.