丸山敏雄

ものの命を生かす|5月16日のことです。

丸山敏雄 2019/05/16公開

ものの命を生かす 時計ができあがると、一つの命を持ちます。使う人がそのつもりで使わなくてはならないのです。 自分の周囲にあるものすべて、工人農人のまごころによってつくられたものと思って、そのものの生命 ・・・

芸術の意義|5月15日のことです。

丸山敏雄 2019/05/15公開

芸術の意義 山の中に入り込むと、山は見えません。泳いでいては、海の偉大さはわかりません。 ほんとうに生活そのものの意義 実は自分そのものを見きわめるためには、自分の生活・仕事から全く離れて見る。 客観 ・・・

欲はあってよい|5月14日のことです。

丸山敏雄 2019/05/14公開

欲はあってよい 人間は欲心に満ちていて、それでよいのである。かりに気候がよく、食物を居ながらにして得られ、着物もいらぬとしたら、何を楽しんで働こう。文化といったようなことは何一つ栄えず、原始の世界が、 ・・・

働きの報酬|5月13日のことです。

丸山敏雄 2019/05/13公開

働きの報酬 働きには、必ず「報酬」がついてくる。 金銭でうける「報酬」は、多少があり、不公平があったりすかもしれないが、この自然にして当然に受ける報酬は、働きに比例して落ちもなく、忘れられもせず、必ず ・・・

一人一芸を|5月12日のことです。

丸山敏雄 2019/05/13公開

一人一芸を 私は、多年、こう考えるのです。 一人一事でよい。その選んだ一つを一生涯続けて研究するのです。そしたら、天下に名を成すような方も現れてくるのではないでしょうか。 そうすれば、一町内に、花の達 ・・・

汝の足下を掘れ|5月11日のことです。

丸山敏雄 2019/05/11公開

汝の足下を掘れ 汝の足下を掘れ、たゆまずうまず掘れ、必ず清水に達しよう。諸君のもっている職業、今やっている仕事を、まっしぐらに、やってやってやりぬけ。ここに、霊を打ちこんでやるには、まず、その仕事の意 ・・・

柳は緑、花は紅|5月10日のことです。

丸山敏雄 2019/05/10公開

柳は緑、花は紅 お堀端に、柳の糸が春風に吹かれて、薄緑の若芽をしなやかに波打たせる。花屋のウインドーには、真赤なガーベラの花が束ねられて、花瓶にさしてある。「柳は緑、花は紅」 もともと物そのものは、美 ・・・

夫婦は一対の反射鏡|5月9日のことです。

丸山敏雄 2019/05/09公開

夫婦は一対の反射鏡 夫婦は違いに向いあった反射鏡である。夫が親愛の情にもえてやさしくすれば、妻は尊敬信頼して、世の中の夫より外に男性はないと、ただ一途に夫にたよる。この時夫は又、世の妻より外によき女性 ・・・

心のスイッチ|5月8日のことです。

丸山敏雄 2019/05/08公開

心のスイッチ 自分の物と思いこんでいた肉体は我が体ではなかった、偉大極まりもない大自然の生んだ命であった。 ここに気がついて、一切の気がかりをすっぱり投げ捨てた時、自己の存在が実になる。 命が自覚し、 ・・・

喜んでやる|5月7日のことです。

丸山敏雄 2019/05/07公開

喜んでやる 人の「喜び」に出会うと、何とも言われぬよい気持ちになるのはなぜだろう。 相手の心の光とうるおいとの放射に包まれるからである。暗い室に電灯がついたように、明るさに抱かれるからである。 喜んで ・・・