丸山敏雄

アリの教え|7月20日のことです。

丸山敏雄 2018/07/20公開

アリの教え アリやクモなどは、人の害をしないばかりか、タタミの隅や屋敷のまわりに散らばっているきたない物を、全部運び去って清掃してくれるのです。 ですから、アリなどがタタミの上に上がって来たといって、 ・・・

これがよい|7月19日のことです。

丸山敏雄 2018/07/19公開

これがよい ある家庭の実話である。半年くらい前、ある事情から家屋敷を他人にゆずった。家人たちも悲しみにとざされた。 かくして幾日かのもだえの後、「これがよいのだ」と思い至った主人は、一家の人たちにこれ ・・・

良き友を持つ|7月18日のことです。

丸山敏雄 2018/07/18公開

良き友を持つ 世の中には、よく刻苦勉励する人のみが、終に、芸術最高の妙境に入り、幽玄絶妙の奥堂に至るものです。しかしその努力が、一時的で、間歇的であてはならぬのです。 しかしながら、私どものごとき凡人 ・・・

芸は心を正す|7月17日のことです。

丸山敏雄 2018/07/17公開

芸は心を正す 心は形がありません。見えもしなければ捕えることもできません。いつもいつも変化して、全く始末におえぬものです。 これを捕えるには何かいれものがいるのであります。一度芸術といういれものに捕え ・・・

命名の意義|7月16日のことです。

丸山敏雄 2018/07/16公開

命名の意義 わが国では、昔から、造った品に名をつけていました。刀で申しますと、「菊一文字」とか、「浪切丸」とかいうのがあります。 人間の名づけは、元服の式、命名の式になります。一人前になったという印に ・・・

あっても、なくても|7月15日のことです。

丸山敏雄 2018/07/15公開

あっても、なくても 金銭の豊かなときに安心して喜ぶ気持ち、いい気になる気持ち、実はこれが、貧乏人の根性です。 金銭が無くて困ることはいうまでもない。しかし、無ければ、有るように努力すればよい、努力して ・・・

喜んで全力をつくす|7月14日のことです。

丸山敏雄 2018/07/14公開

喜んで全力をつくす 心配しながら、結果を予想しながら、事に当る、こんな心持でした事は、必ず結果がよくない。 ただ喜んで全力をつくす。その時は予想もせぬよい結果が生まれる、幸福になる。 こうした心の持ち ・・・

水を澄ますのは水|7月13日のことです。

孟子 2018/07/13公開

水を澄ますのは水 よい香をかげば、心は朗らかになり、曇天には、頭が重い。よい家に住むと、こせこせしなくなる。 物質が心に及ぼす影響は肉体に及ぶが、物は或るところ迄行くと、何の効力をも持たない。 もし” ・・・

正常心|7月12日のことです。

丸山敏雄 2018/07/12公開

正常心 動物は、本能によって、異常な働きをする。暗夜に物につき当らぬ。渡り鳥が、その方向を間違えぬ。 人は、そもそもそうした本心を持っているのであるが、我がままに堕して、そうした能力を失ってしまった。 ・・・

守成は退歩|7月11日のことです。

丸山敏雄 2018/07/12公開

守成は退歩 世に「守成」という言葉がある。「創業はやすいが、守成はむずかしい」と。 創業は新しいことを築き上げて日々進んでいるのであり、守成とは過ぎたものを守っているので日々あとしぎりをしている。進歩 ・・・