夫れ兵を鈍らせ鋭(えい)を挫き、力を屈し貨を殫(つく)さば、則ち諸侯其の弊に乗じて起らん。(作戦)|1月14日
Release: 2020/01/14 Update: 2020/01/18
夫れ兵を鈍らせ鋭(えい)を挫き、力を屈し貨を殫(つく)さば、則ち諸侯其の弊に乗じて起らん。(作戦)
夫鈍兵挫説、屈力殫貨、則諸侯乗其弊而起。(雖有智者、不能善後矣。)
「このように、軍隊が疲弊し、士気が衰え、戦力が底をつき、国の財政危機におちいれば、そのすきに乗じて、諸国の君主が攻めてこよう。(そうなってしまっては、たとえどんな知恵者が現れたところで、事態をうまく収拾できるものではない)」
前章に続いている。こうして次章の結論を導き出しているところは、なかなか論理的である。
かっこ内は、智者有りと雖も、其の後を善くする能わざるかな。と訓む。
1月14日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
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