故に進んで名を求めず、退きて罪を避けず、唯人を是れ保ちて、利、主に合うのは、国の宝なり。(地形)|6月8日
Release: 2020/06/08 Update: 2020/06/08
故に進んで名を求めず、退きて罪を避けず、唯人を是れ保ちて、利、主に合うのは、国の宝なり。(地形)
故進不求名、退不避罪、唯人是保、而利合於主、国之宝也。
「したがって、軍を進めて戦いに勝っても名誉を求めず、逆に退却してもその罪を避けることはせず、ひたすら兵の生命を守り民の安全を願い、主君の利益をはかることができる将軍こそは、国の宝だといえるのだ」
前の文とつながりが悪いが、ここで強調しているのは”進んで名を求めず、退きて罪を避けず、唯人を是れ保ちて、利、主に合う”とうことである。これが将たるものの戦争観である、と戒めている。
6月8日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
おはようございます。
よほど君主がちゃんとしていなければいけない気もします。
そうでなければこのような将軍を抱えていられない。
人を育てるということは難しい。
人それぞれにツボがあると思います。
それをうまく利用する必要があるのでしょうね。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
秋亳(しゅうごう)を挙ぐるも多力と為さず。日月(じつげつ)を見るも明目と為さず。雷霆(らいてい)を聞くも恥耳(そうじ)と為さず。(軍形) 挙秋毫不為多力。見日月不為明目、聞雷霆不為聴耳。 「毛の先を手…
令発するの日、士卒の坐する者は涕襟(なみだえり)を霑(うるお)し、偃臥する者は涕巸(なみだおとがい)に交わる。 令発之日、士卒坐者涕霑襟、偃臥者涕交巸。(投之無所往者、諸劌之勇也。) 「いよいよ出陣の…
吾が卒を以て撃つべきを知りて、敵の撃つべからざるを知らざれるは、勝の半ばなり。(地形) 知吾卒之可以撃、而不知敵之不可撃、勝之半也。 「部下の実力を十分に知っており、兵士たちに敵を攻撃する力があるのを…
旌旗の動くは、乱るるなり。(行軍) 旌旗動者、乱也。 「旗や指物がやたら動いているのは、将兵に動揺が起っていて、軍の内部が乱れている証拠である」旗や幟はなにかの目的があって動かされる。したがって、みだ…
故に夜戦には火鼓(かこ)を多くし、昼戦には旌旗(せいき)を多くす。人の耳目を変うる所以なり。(軍争) 故夜戦多火鼓、昼戦多旌旗。所以変人之耳目名也。 「そこで、夜の戦闘にはかがり火をたき、松明と鐘太鼓…