算多きは勝ち、算少なきは勝たず。而るを況(いわ)んや算無きに於(おい)てをや。(始計)|1月11日
Release: 2020/01/11 Update: 2020/01/18
算多きは勝ち、算少なきは勝たず。而るを況(いわ)んや算無きに於(おい)てをや。(始計)
多算勝、少算不勝。而況於無算乎。(吾以此観之、勝負見矣。)
「成算が多ければいくさに勝ち、少なければ負ける。ましてや成算がまったくないのでは勝つはずがない。(このみたまやにおける計算でみるかぎり、彼我の勝敗はすでに明らかになっておるではないか)」
廟算で成算が多いのいは、いいかえれば、勝利の見通しが確実になることだ。反対に成算が少ないのは見通しが立ちにくいことになり。
かっこ内は、吾、此(こ)を以てこれを観れば、勝負見(しょうぶあら)わるかな。と訓ずる。
1月11日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
関連コンテンツ
千里を行きて労せざるは、無人の地を行けばなり。攻めて必ず取るは、(虚実) 行千里而不労者、行於無人之地也。攻而必取者、(攻其所不守也。守而必固者、守其所不攻也。) 「千里の遠い道のりを行軍しても疲れな…
夫れ兵の形は水に象(かたどる)る。水の形は高きを避けて下きに趨き、兵の形は実を避けて虚を撃つ。(虚実) 夫兵形象水、水之形、避高而趨下、兵之形、避實而撃虚、(水因地而制流、兵因敵而制勝。) 「そもそも…
勝兵は鎰(いつ)を以て銖(しゅ)を称(はか)るが若(ごと)く、敗兵は銖(しゅ)を以て鎰(いつ)を称(はか)るが若(ごと)し。 勝兵若以鎰銖,敗兵若以銖稱鎰。(勝者之戦民也,若決積水於千仭之谿者、形也。…
善く敵を動かず者は、これ形すれば敵必ずこれに従う。これに与うれば、(兵勢) 善動敵者、形之、敵必従之、与之、(敵必取之、以利動之、以卒待之。) 「敵を誘導するのが巧みな者は、敵が必ずそれに従うような形…
凡そ軍は高きを好みて下(ひく)きを悪み、陽を貴びて陰を賤しみ、生を養いて実に処る。(行軍) 凡軍好高而悪下、貴陽而賤陰、養生而処実。(軍無百疾、是謂必勝。) 「そもそも、軍を配置するには高い所がよく、…