二宮尊徳

第二十八夜 一草から万里を解く

二宮尊徳 2025/06/02公開

 この世のすべてのことは、みんな一つの道理によって貫かれてるんだ。一つに草を例にひいてこの道理を説明してみよう。  儒教の書物(中庸)に「この本は、はじめは一つの道理について説明し、中ごろでは広く各方 ・・・

第二十七夜 家格や富は祖先のお蔭

二宮尊徳 2025/06/01公開

 下館候(下館藩主、いまの茨城県下館)の宝物倉が火事となり、大切な宝物の天国の剣が焼けてしまった。  役人が城下の富商中村という者に「こんなに焼けてしまったが当家第一の宝物なのでよく研いで白鞘にして倉 ・・・

第二十六夜 輪廻盛衰は父富み子貧し

二宮尊徳 2025/05/31公開

訪れてきた者に、ワシが「誰それの家は無事にやっているかね」とたずねたら、その者が言うに、「あの人の父親は家業に精を出し、村でも一番の働き者だったんで、儲けも多く、豊かな暮らしぶりだったが、その子は、と ・・・

第二十五夜 貧富は過去の勤惰が原因

二宮尊徳 2025/05/30公開

貧乏になったり、金持ちになったりするのは偶然のことではないんだ。  金持ちも金持ちになる原因があり、貧乏も貧乏になる原因というものがあるんだな。人々は財貨というものは自然に富者のところに集まるものだと ・・・

第二十三夜 植物の輪廻

二宮尊徳 2025/05/26公開

仏の教えというのは深い面白味がるな。  いま身近なたとえ話してみれば、豆の前世は草なんだ。草の前世は豆だよというようなもんだ。  だから豆粒に向かっては、お前もと草に化身だぞ。うそだと思うなら、お前の ・・・

第二十二夜 陰陽の法則

二宮尊徳 2025/05/25公開

 世の中は陰々と陰が二つ重なっても、陽々と二つ重なってもよくない。陰陽、陰陽と並ぶ行われるのがきまった法則だ。  例えば、寒暑、昼夜、水火、男女があるようなもんだ。人の歩き方も右一歩左一歩、尺取虫も屈 ・・・

第二十一夜 世界は自転して止まず

二宮尊徳 2025/05/24公開

 冬になると山や谷に雪が降り、辺りは凍りつくが、春ともなり柳の一芽が開き始めることになれば、その雪も氷もとけてくるもんだ。また秋になって、桐の一葉が落ちるようになると、天下の青葉もまた、それまで終わる ・・・

第二十夜 万物は輪廻する

二宮尊徳 2025/05/22公開

この世では、咲いた花は必ず散り、散っても、来る春にはまた必ず花が咲く。春に生えた草は秋風が吹くと枯れる。枯れてもまた春風にあえば必ず生えてくる。  万物みなそうだ。だから無常といっても無常ではなく、有 ・・・

第十九夜 人道を尽くして天道に任す

二宮尊徳 2025/05/20公開

 天道は自然そのものだ。  人道は天道にしたがうけれども、人がこしらえるものさのさ。人道を尽くして、あとは天道に任せるんだ。人道をよく尽くさないのに天道を恨んだりしちゃけんぞ。  庭の落ち葉、天道で、 ・・・