二度とない人生を②

Release: 2025/10/07 Update: 2025/10/07

「信」とは、人生いかなる逆境をも、神仏からわが為に与えられたものとして、回避しない「生」の根本態度をいう。

先生の名言の一つとして、「逆境は神の恩寵的試練なり」とありますが、本項はこの短言名句の解説に相当すると言えます。人は与えられた人生を生きていく途上で大なり小なり、思わぬ逆境に遭遇すると言えます。俗言に「いつまでもあると思うな親と金、ないと思うな不時と災難」と言われています。バブルの崩壊で、一夜にして一家離散という浮目にあわれた方もあり、思わぬ交通事故で、一命を失ったあの人この人を思いだします。そうした一家や一命に関わることでばくとも、病気のため休職のやむなきに至った人や、ちょっとした中傷から遠隔地へ左遷された実例は、申すまでもないことです。全日本読書人クラブ主宰の竹下肥潤先生の著述に「逆境こそチャンス」(小社刊)という本がありますのでお読み下さればと思います。

逆境遭遇の当社はともかくとして、歳月の経過と共にその恩寵的意味を噛みしめ味わえる時が必ずやってくるのです。

#心魂にひびく言葉 #森信三 #寺田一清

本との出会いというのも、本当に大切なものだと感じます。
教えられなければ出会うことのない本もありますから、やはり本との出会いというのは「人との出会い」と同じくらい重要なものなのだと思います。
そして、その本の背後には、必ずそれを書いた「人」がいます。
森信三先生と寺田一清先生、このお二人の出会いがいかに強烈で、魂と魂の響き合いであったか――それを想うだけでも胸が熱くなります。

師と弟子という関係は、単なる知識の伝達ではなく、人生そのものを映し合う鏡のようなものなのでしょう。
森信三先生が語られた「信」とは、まさにその師弟の絆を貫く軸でもあり、どんな逆境も意味ある試練として受け止める姿勢に通じているように思います。

自分の人生には、まだ「この人こそ師だ」と感じられる方はいません。
けれども、そのような羅針盤のような人との出会いを、これからも探し求めていきたいと思います。
世の中には、必ず導いてくれる人がいる――そう信じて日々を歩んでいくことが、「信」という生き方の第一歩なのかもしれません。

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