二度とない人生を⑦

Release: 2025/10/17 Update: 2025/10/17

つねに腰骨をシャンと立てること これ人間の性根の入る極秘伝なり。

私は三十八歳の時、始めて森信三先生にお会いして以来、実に人生こと、学問のこと、読書のことから、日常生活の細事に至るまで、計り知れない教えの恩恵をいただきましたが、その中でも、とりわけその最大なるものを一つ挙げよと問われますと、まず第一にこのお答えするのは、この「腰骨を立てる」を教えられたことです。この「腰骨を立てる」ということは、(一)腰椎は、その方へぐんと押しやると同時にお尻を強く引くという、ただこれだけのことです。そして(二)肩の力を抜くと同時に下腹にやや力のこもった状態(これを”丹田充実”と言う)ただこれだけのことです。この状態を、いやしくも目の覚めてる間は、持続し続けること、そして(三)男子は膝と膝の間をこぶし二つ半くらいあけ、女子は膝と膝をあけず割箸のごとく定着させること、が肝要を言われております。

気にかけていても、やはり緩むときがありますね。 筋肉のつき方や体の使い方にも問題があるのかもしれません。 机に向かっている時間が長いせいか、どうしても左に重心が寄ってしまいます。 長年の姿勢の悪さというのは、なかなか解消できないもので、いわば“パソコン世代”の典型のようなものかもしれません。

しかし、森信三先生の「腰骨を立てる」という教えを読むと、これは単に姿勢を正すという以上に、“生き方そのもの”を正すことだと感じます。 腰骨が立つと、気持ちもスッと引き締まり、心に一本の芯が通るような感覚があります。 姿勢の乱れは、心の緩みでもあるのかもしれません。

丹田に気をためるという感覚は、小学生の頃、カンフーや気功に興味を持ったときに意識していた場所でもあります。 体の中心に意識を集めることの大切さは、今になってようやく少しずつ実感できるようになりました。 これからは、ふと気がついた時にでも、腰骨をシャンと立て、心と体を一つに整えるようにしたいと思います。

#心魂にひびく言葉 #森信三 #寺田一清

HOME


関連コンテンツ


コメントはお気軽にどうぞ

メールアドレスは公開されません。
また、* が付いている欄は必須項目ですので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください