己れを枉げて|7月4日のことです。
Release: 2018/07/04 Update: 2018/07/04
己れを枉げて
吾れ未だ己れを枉げて人を正す者を聞かざるなり。況や己れを辱しめて以て天下を正す者をや。(万章上七章)
われいまだおのれをまげてひとをただすものきかざるなり。きょうやおのれをはずかしめてもっててんかをただすものをや。(ばんしょうかみななしょう)
【訳】
私は一度として、自分をまげて他者を正したという者のことを聞いたことがない。まして、自分を辱めるような行いをしながら天下を正すなどとは、なおさら思いも付かないことである。
7月4日、孟子一日一言の言葉です。
他者を正すということ自体が自分を正すということだとも感じます。
すべてのことは自分。
やってはいけないことや道徳に反する行いをしながら他人をどうこう出来ることもない。
人を正すなんていう気持ちはそもそもあってはいけないような気さえします。
自分自身を正していけば勝手に変わっていくんでしょうね。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
中を執りて権なき―道を賤ふ 中を執りてて権なきは、猶ほ一を執るがごときなり。一を執るを悪む所のものは、其の道を賤ふが為なり。一を挙げて百を廃ればなり。(尽心上二十六章) ちゅうをとりてけんなきは、なお…
夫れ物の斉しからざるは物の情なり。(滕文公上四章) それもののひとしからざるものはじょうなり。(とうぶんこうかみだいよんしょう) 【訳】 そもそもどんなものでも違いあって同じではないということは、もの…
二人に弈を誨へしむ 弈秋そして二人に弈を誨へしむ(告子上九章) えきしゅうをしてにたりにえきをおしえしむ。(こくしかみきゅうしょう) 【訳】 (国内一の名人の)秋に、二人の弟子に囲碁を教えさせることに…
恥づることなき之れ恥づるれば、恥なし 人以て恥づることなかるべからず。恥づることなきを之れ恥づれば、恥なし。(尽心上六章) ひともってはずることなかるべからず。はずることなきをこれはずれば、はじなし。…
養ふ所以のものと知る 拱把の桐梓は人苟も之れを生(長)ぜんと欲すれば、皆之れを養ふ所以のものと知る。(告子上十三章) きょうはのどうしはひといやしくもこれをしょうぜんとほっすれば、みなこれをやしなうゆ…