必ず規矩を以てす|9月6日のことです。
Release: 2018/09/08 Update: 2018/09/08
必ず規矩を以てす
羿の、人に射を教ふるには必ず彀に志す。学ぶ者も亦必ず彀に志す。大匠の人に教ふるには必ず規矩を以てす。学ぶ者も亦必ず規矩を以てす。(告子上第十九章)
げいの、ひとにしゃをおしうるにはかならずこうにこころざす。まなぶものもまたかならずこうにこころざす。たいしょうのひとにおしうるにはかならずきくをもってす。まなぶものもまたかならずきくをもってす。(こくしかみだいじゅきゅうしょう)
【訳】
昔の弓の名人羿が人に弓術を教えるときには、かならず(十分に弓を引き絞って)矢を放つ頃合いを眼目として教えた。学ぶ方も、また必ずそこを眼目として、学び取ろうとした。大工の棟梁が人に教える時には、必ずコンパスと定規の使い方を眼目とする。学ぶ方もまた必ずその使用法を学び取ろうとした。
〇松陰は、「弓の名人である羿が他者に弓術を教える際や、また、大工の棟梁が教える際には、初心者へ初めからその業の極致を教えようとする。聖人の道を教えようとするものが、上等を教えず、中等、下等を教えようとするはずはない。これは、宋の程伊川が、『私は天下第一等のことを成し得る人間ではないので、これは他者に任せ、、第二等のことをしよう、といってはならない。これこそ自棄である』といっているのと同じ意味である」と記している。
9月6日、今日の論語一日一言の言葉です。
教える立場になった時、重要なことを第一に教える。
まずは、一番の重要なことから。
どんな話でもたとえが長くなりすぎると本質を見失うことが多々あります。
要件はしっかり端的に伝える努力をしなければなりませんね。
本質がどこかに行ってしまう。
今日も一日がんばります。