耳の観景|11月3日
Release: 2019/11/03 Update: 2019/11/03
耳の観景
わび茶の道は、味覚の世界だとばかり考えたら甚だ浅い。釜のにえ音に、夜雨を聞き、松籟(しょうえん)を聞き、露地に滴(したた)る打水の音、軒端の梢(こずえ)をわたる風の声、さては、静寂の極まりに音なき天地のさざめきを聞いたのである。左大臣橘諸兄の山荘の池庭は、そこに鳴く蛙のい声によって名苑として伝えられておる。
秋津島大和の国の美しさの精髄は、色や形のみにありと考えてはならぬ。鳥の歌、虫のささやき、風の音、水の声の、おやみなきより響き集いかねでる耳の観景にある。
11月3日、丸山敏雄一日一話幸せになるための366話、今日の言葉です。
おはようございます。
今日もよろしくお願いします。
そう考えるとたくさんのものをどう受け取るのかということがいかに大事かということですね。
自然の中で感じられる音にも心をはせる。
日々の出来事をどう考えるかによって世界が変わる。
今日一日朗らかに安らかに喜んで進んで働きます。
https://www.e-reki.com
関連コンテンツ
もっと欲を出せ 青年諸君、自分はつまらぬとひっこむな。力が足らぬとなげくな。無限の力と愛をもって、手をさしのべて、諸君の来るのを待っているものがある。 絶対唯一の宇宙生命―言葉にも尽くせず思うことさえ…
苦難は人生の赤信号 これで不幸だ、災難だと恐れきらっていた人生の苦難は、実は「自然なレールからはずれたぞ、それでは不幸になるぞ」と注意してくれる赤信号であり、ほんとうの幸福の道にたちかえらせるためのむ…
人生は一本勝負 ベルが鳴り始める。その最初のリンでサッと立つ。食事のつかいが来る。さっと食卓につく。寝る時間がくる。サッと床に入る、さっと眠る。 開始の合図がある。サッ腰掛ける。終わりの宣告がある。サ…
生命力を信じる 病気というものは、その人以外に、何人もそれをよくしてやれるものではない。己の、生命力が、盛んになる生きる力が、自分で、よくなるのである。 自分を信ぜず、偉大なる大生命を信ぜず知らず、ま…
真実の力 誰にでもわかるもの、誰にでも良いもの。どこで見ても美しいもの、万人が好きになれるもの、これは人間の真情に触れたものということである。 広く読まれる小説が傑作であり、あまねく愛好せられる絵画、…