類を知らず|8月25日のことです。
Release: 2018/08/26 Update: 2018/08/26
類を知らず
指の人に若かざるは則ち之れを悪むを知り、心の人に若かざるは則ち悪むに知らず。此れを之れ類を知らずと謂ふなり。(告子上二十章)
ゆびのひとにしかざるはすなわちこれをにくむをしり、こころのひとにしかざるはすなわちにくむをしらず。これをこれるいをしらずというなり。(こくしかみにじゅっしょう)
【訳】
(人は、薬指が曲がってしまうと、生活に支障はなくても直してもらおうとするように)わずか一本の指でさえ人並みでないと、恥じることを知っている。それなのに、(肝心の)心が人並みでなくても恥じることを知らない。これこそ物事の軽量を知らないということである。
8月25日、孟子一日一言です。
たしかにそうですね。
見える部分は何かあれば直そうとする。歯一本、顔のしわひとつとっても。
しかし、見えない心を直そうとはしない。
おかしくなっていることにも気づかない。
人並みかどうかすら判断できない。
すぐに人のせいにしたがる心を直したいものです。
今日も一日がんばります。
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