(狂者)掩はざる者|12月25日のことです。
(狂者)掩はざる者
其の志嘐々然として、曰く、古の人、古の人と。夷かに其の行いを考ふれば、掩はざる者なり。(尽心下三十七章)
そのこころざしこうこうぜんとして、いわく、いにしえのひと、いにしえのひとと。たいらかにそのおこないをかんがうれば、おおはざるものなり。(じんしんしもさんじゅうななしょう)
【訳】
(狂者は)その志は大きく、いうことも大きく、口を開けば古の人、古の人と。むやみに古の聖賢を慕っているようなことをいう。しかし、その行為をよく考えてみると、実行が伴わない(言行不一致の)人なのである。
〇松陰は、「今の昔も人変わりはない。ただし、時勢には盛哀がある。哀時には郷原や凡人が地位を得、権勢を誇る。これは小人道が盛んな時という。盛時には、豪傑や狂者・獧者が世にあらわれ、正しい道を行うので、小人道が消えてゆく時という。しかし、時勢に盛哀があろうとも、天地の間にみなぎる人の正しい気性、人の心の中の道義は古今一貫しており、絶えることはないので、古人に懼れをいだくことはない。俗人は古人といえば神か鬼か天人のように考えるが、これは自暴自棄の極みである。もしも、自ら発憤し、道を守ろうとすれば、古人に及ばないはずはない」と記している。
12月25日、孟子一日一言の言葉です。
戦国時代、幕末動乱など時勢によって豪傑や狂者・獧者が世に出る。
いずれにしても私利私欲の自分勝手な人が国を治めることはない。
道義はどんな時もかわらない。
強いリーダーシップが必要な時がありますね。
今日も一日がんばります。