老木の味わい
老木の味わい 私は老木を見ることが好きであります。鬱然たる老木の姿に接する毎に私は、そこに完成せられた人間の内面的な消息を、まざまざと形の上に見る思いがするわけです。同時にまた、自分も年老 ・・・
老木の味わい 私は老木を見ることが好きであります。鬱然たる老木の姿に接する毎に私は、そこに完成せられた人間の内面的な消息を、まざまざと形の上に見る思いがするわけです。同時にまた、自分も年老 ・・・
単純なものだからこそ 植物というものは、動物、とくに人間から見れば、生命の最も低い発現段階といってよいでしょう。すなわち、宇宙の大生命は、植物としては、その最も単純な姿を示すわけです。が同時にまたすべ ・・・
人間的威力を鍛錬する 真の修養とは、人間的威力を鍛錬することです。無力なお人よしになることは、大よそ天地隔たることと言ってよいのです。つまり真の内面的な自己を築くことです。その人の前では、おのずから襟 ・・・
天真 人間というものは、その人が偉くなるほど、しだいに自分の愚かさに気付くと共に、他の人の真価がしだいに分かってくるものであります。そして人間各自、その心の底には、それぞれ一箇の「天真」を宿しているこ ・・・
死に際は修養の結晶 人間も死に際が悪いと、その人の一生を台なしにしますが、しかし死に際のいかんは、その人の生涯を貫く心の修養の結晶であり、その結実と言ってよいでしょう。それ故お互い人間は、平素から常に ・・・
生理と精神 生まれつきとしては、肉体的にいかに強壮な人でも、もしその人が性欲を守る点できびしくなかったら、将来必ずや衰える期がくるのであります。同時にまたこれに反して、その生まれつきとしては、さまで健 ・・・
心の養分は足りているか ひとたび「心の養分」ということになると、われわれは平生それに対して、果たしてどれほどの養分を与えていると言えるでしょうか。からだの養分と比べて、いかにおろそかにしているというこ ・・・
プラスの裏にマイナスあり 人間は、順調ということは、表面上からはいかにも結構なようですが、実はそれだけ人間が、お目出たくなりつつあるわけです。すると表面のプラスに対して、裏面にちゃんとマイナスがくっつ ・・・
わが轍を踏むなかれ たびたび申すことながら、諸君!!この人生は二度ないのです。諸君らにして志を立てなかったならば、おそらくまた私の轍を踏むことになりましょう。私は今自分の過去四十年の愚かなる足跡を省み ・・・
空気の濁りに気付く 教師というものは、とくに冬向きになったら、、教室の空気がどの程度濁っているかということが、点数でピシリと言えるようでなければいけないのです。この教室の空気は、今日はまず六十点くらい ・・・