88 試験について 修身教授録抄 姿勢を正して声を出して読んでみた

学校の成績というものは世間でふつうに考えているように、必ずしもその人の素質を確実に窺い得るものとは思いません
。それよりむしろ、その人の素質と努力の相乗積を示すと考えた方がよかろうと思うのです。同時に私のこの考えは、学生時代から二十数年後の今日に至るまで、少しも変わらないのです。
そこでこのことからして、素質としてかなり優秀でありながら、試験を軽蔑しているために悪い成績をとる人が少なくないわけです。つまりそういう人は、試験は人間の才能をそのまま示すものではない、という一面のみにこだわって、試験がその人の努力と誠実さを示すものだという、他のより大事な一面を看過しているわけです。
試験の成績が悪いというのは、素質と努力の相乗積が足らないということなんでしょうね。
素質だけあってもどんなに努力してもこの二つが合わさらないとなかなか良い成績とうのは生まれにくいのでしょうね。
素質と言われると、たしかに努力しなくても頭のよい人というのはいます。
そういう意味では私の場合は両方が欠けていたということになるのでしょうね。
子供たちにも言ってはいるのですが、まったく同じ道をトレースしています。
人生は長いので自分のタイミングというものもありますが、吸収する力が違いますし、何かと同時に進行させるというのも難しですね。
まあ、必ずつまずくので大人になってから勉強してもらいましょう。