君子の教ふる所以のもの五|11月13日のことです。
君子の教ふる所以のもの五
君子の教ふる所以のもの五。(尽心上四十章)
くんしのおしうるゆえんのものご。(じんしんかみよんじゅうしょう)
【訳】
心ある立派な人が人を教える方法は五通りある。
〇松陰は、「孟子のいう五番目の『直接教えず、学ぶ者みずからに修養させる』という方法はひとまず除く。まず、素質にすぐれ、努力もよくする者が君子の言葉を聞くと、まるで草木が時雨を得て成長するようにどんどん教えを受け入れて進歩する、これが一つである。素質に劣り、努力もあまりできない者は、急に大道について教えられても理解できないので、君子は質問を受けてこれを改めていくという方法をとる。これが二つ。更に、教える内容に忠孝信義という徳、すなわち人格を完成させることと、材、すなわち治民・理財・軍務などの能力を完成させるという二つがある。以上合わせて四通りとなる」と記している。また、これに続けて、「古来、いかに聖人。賢人の才徳のある人物でも、よい主君に見いだされなかったならば、功績を挙げることはなかったであろう。舜・禹らは皆盟主に遭うことができたから、その功績を挙げることができたのである。反対に、孔子や孟子は仕えることもできず、人を教えてその生涯を終えた人物であり、将に不遇の魁(かした)である。とはいえ、人を教えて、天下後世の正義を維持している点を見れば、その功績は明主に遭って登用された人物等ようりもあるかに上である」と記していることは、松陰の孟子に対する想いを述べたものとして、注目する必要がある。
11月13日、孟子一日一言の言葉です。
1、素質にすぐれて努力する人に教える。
2、質問を受けてこれについて回答していく。
3、人格を完成させる。
4、能力を完成させる。
5、直接教えず、学ぶの者にみずから修養させる
孔子も孟子も常に人間の研究を続けていたんでしょうね。
それをさらに勉強して教える人が出てくる。伝える言葉は違っても言わんとすることは体で感じます。
人を勇気づける言葉を残しそれにそって生きようとさせる文章を残すというのは真理を会得したからなのでしょうね。
ぶれない軸を持つことはとても大事です。
今日の一日がんばります。