善く戦う者は、これを勢いに求めて、人を責めず。故に能く人を択てて勢いに任ず。(兵勢)|2月25日
Release: 2020/02/25 Update: 2020/03/01
善く戦う者は、これを勢いに求めて、人を責めず。故に能く人を択てて勢いに任ず。(兵勢)
故善戦者、求之於勢、不責於人、故能揮人面任勢。
「いくさ上手は、なによりも戦闘に勢いを求め、兵士一人一人の戦闘能力には過度の期待をかけない。それ故、個々の力をあてにしないで軍全体の勢いに乗ることができるのである」
択(たく)とは元来選ぶという意味であるが、これは釈(しゃく)誤記であり、「捨てる」とすべきだという解釈が伝統的である。この説にしたがい、”択(す)てると訓じた。
戦闘では、兵士個々の能力よりも全軍が勢いに乗ることを重視すべきだ、と説いている。
2月25日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
関連コンテンツ
夫婦は一対の反射鏡 夫婦は違いに向いあった反射鏡である。夫が親愛の情にもえてやさしくすれば、妻は尊敬信頼して、世の中の夫より外に男性はないと、ただ一途に夫にたよる。この時夫は又、世の妻より外によき女性…
ものの命を生かす 時計ができあがると、一つの命を持ちます。使う人がそのつもりで使わなくてはならないのです。 自分の周囲にあるものすべて、工人農人のまごころによってつくられたものと思って、そのものの生命…
明日は必ずくる 一時の苦しみ、しばしの痛み、それは更に大きく、いよいよ健康に進み高まるための、しばしのくらがりである。これが去ったとき、夜あけのような光明の舞台が開ける。雨後のような晴ればれしさがめぐ…
人生の四苦の意味 いわゆる人生の四苦の第一、肉体の苦痛は、精神のゆがみ、生活の不自然の影にすぎぬ。 第二、物質についての悩みは、いやしい欲心のかたまりの反映である。物の欠乏は、心の欠乏の影である。 第…
導きの光 そもそも人間界のことというものは、一人の人間が自己に与えられた職責に対して、真に深く撤していったならば、その足跡は必ずや全国各地の同じ道を歩んでいる幾多の人々の参考になり、その導きの光となる…