五十里にして利を争えば、則ち上将軍を蹶(たお)す。其の法、半ば至ればなり。|3月20日
Release: 2020/03/20 Update: 2020/03/24
五十里にして利を争えば、則ち上将軍を蹶(たお)す。其の法、半ば至ればなり。
五十里而爭利、則蹶上將軍、其法、半至。(三十里而争利、則三分之二至。是故軍無輸重則亡、無糧食則亡、無委積則亡。)
「(以上のような強行軍で)五十里遠征すれば、兵力の半分しか戦場に到達して戦闘に参加することができないから、先鋒部隊の将軍が討ち取られることになる。(三十里遠征する場合は、三分の二の兵力だけ戦うはめになる。そういうわけで、輺重部隊、糧食、軍需物質がなければ、軍は敗北するのだ)」
三十里にして利を争えば、則ち三分の二至る。是の故に軍に輺重(しちゅう)無ければ則ち亡び、糧食無ければ則ち亡び、委積(いし)無ければ則ち亡ぶ。
3月20日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉」です。
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