凡そ此の六者は、敗の道なり。将の至任、察せざるべからざるなり。(地形)|6月3日
凡そ此の六者は、敗の道なり。将の至任、察せざるべからざるなり。(地形) 凡此六者、敗之道也。将之至任、不可不察也。 「そもそも、以上のべたこの六項目(走、弛、陥、崩、乱、北)が敗北の常道であって、こう ・・・
凡そ此の六者は、敗の道なり。将の至任、察せざるべからざるなり。(地形) 凡此六者、敗之道也。将之至任、不可不察也。 「そもそも、以上のべたこの六項目(走、弛、陥、崩、乱、北)が敗北の常道であって、こう ・・・
将、敵を料(はか)ること能わず、少を以て衆を合せ、弱を以て強を撃ち、兵に選鋒無きを北と曰う。(地形) 将不能料敵、以少合衆、以弱撃強、兵無選鋒曰北。 「将軍が敵の力を正当に評価できない、少数の兵力をも ・・・
将弱くして厳ならず、教道明かならず、吏卒常に無く、兵を陳(つら)ぬるに縦横なりを乱と曰う。(地形) 将弱不厳、教道不明、吏卒無常、陳兵縦横曰乱。 「将軍が柔弱で厳しさを欠き指導方針も不明確であり、配下 ・・・
大吏怒りて服せず、敵に遇えば懟(うら)みて自ら戦い、将は其の能を知らざるを崩と曰う。(地形) 大吏怒而不服、遇敵懟而自戦、将不知其能曰崩。 「指揮官と他の将校の折合いが悪く、将校たちは指揮官に不満を抱 ・・・
吏強く卒弱きを陥(かん)と曰う。(地形) 吏強卒弱曰陥。 「前文とは逆に、将校たちが強くて兵卒が弱い場合を、陥という」”陥”とは、窮地にはまりこむこと。ここでは、士気があがらず部隊が窮地に陥ることをさ ・・・
卒強く吏弱きを弛(し)と曰う。(地形) 卒強吏弱曰弛。 「部隊内で、兵卒が強くて上の将校たちが弱いのを”弛”という」”卒”とは兵卒のこと。”吏”とは小さな部隊の指揮官。部隊の幹部とか将校という意味。一 ・・・
夫れ勢い均しきとき、一を以て十を撃つを走と曰う。(地形) 夫勢均、以一撃十曰走。 「彼我両軍の勢力が拮抗しているとき、一の力で十の力の敵と戦う羽目に陥ったばあいは、これを敗走するというのである」謀攻篇 ・・・
兵には走る者有り、弛む者有り、陥る者有り、崩るる者あり、乱るる者有り、北ぐる者あり。(地形) 兵有走者、有弛者、有陥者、有崩者、有乱者、有北者。(凡此六者非天之災、将之過也。) 「軍隊が敗北するには、 ・・・
凡そ此の六者は、地の道なり。将の至任にして、察せざるばからざるなり。(地形) 凡此六者、地之道也。将之至任、不可不察也。 「以上のべた六項目(通、挂、支、隘、険、遠)が、地形に応じた戦い方の原則である ・・・
遠形は、勢い均(ひと)しければ以て戦いを挑み難し、戦わばすなわち利あらず。(地形) 遠形者、勢均難以挑戦。戦而不利。 「遠い地形では、もし両軍の精力が均衡している場合にははるばる出て行って、戦いを挑み ・・・