辞(ことば)卑(ひく)くして備えを益すは、進まんとするなり。辞強くして進駆(しんく)するは、退かんとするなり。(行軍)|4月27日
Release: 2020/04/27 Update: 2020/04/27
辞(ことば)卑(ひく)くして備えを益すは、進まんとするなり。辞強くして進駆(しんく)するは、退かんとするなり。(行軍)
辞卑而益備者、進也、辞強而進駆者、退也。
「敵の軍使が口ではへりくだったことをいいながら、一方では着々と守りを固めているのは、実は進攻の意図をもっているのである。
敵の軍使が、強気一点張りのことをいい、いまにも攻めて来そうな構えを示すおは、その実退却しようとたくらんでいるのである。」
敵の軍使の態度や口上で、その実情を判断する方法である。
軍使として来る以上は、相当の者で、なんとかわが方をたぶらかそうとする。その逆をつくのである。
4月27日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
おはようございます。
騙されてはいけませんね。
たぶらかしにきます。
向うの軍使が敵である方にくるというのは常に何かある。
ここで考えるのはいかに戦わないで勝つか。
常、目的は被害が最小で勝つこと。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
五十里にして利を争えば、則ち上将軍を蹶(たお)す。其の法、半ば至ればなり。 五十里而爭利、則蹶上將軍、其法、半至。(三十里而争利、則三分之二至。是故軍無輸重則亡、無糧食則亡、無委積則亡。) 「(以上の…
しばしば賞するは、窘(くる)しむなり。しばしば罰するは、困(くる)しむなり。 数賞者、窘也。数罰者、困也。 「将軍が賞金や賞品を乱発するのは、困っている証拠である。逆に、やらたに罰を科するのも、指揮官…
戦道必ず勝たば、主は戦う無かれと曰うとも、必ず戦いて可なり。(地形) 戦道必勝、主曰無戦、必勝可也。 「必ず勝つという見通しが立てば、たとえ主君が戦うなといっても、戦ってよい」これも前日の文章をふまえ…
治を以て乱を待ち、静を以て譁(か)を待つ。此れ心を治むる者なり。近きを以て遠きを待ち、(軍争) 以治待乱、以静待譁。此治心者也。以近待遠、(以佚待労、以飽待飢、此治力者也。) 3月30日、商いの心一日…
衆(しゅう)樹(じゅ)の動くは、来たるなり。衆草の障り多きは、疑わしむるなり。(行軍) 衆樹動者、来也。衆草多障者、疑也。 「木々がゆれ動いているのは、敵がやって来る証拠である。草むらに仕掛けがあるの…