中心より面目に達す|3月29日のことです。
Release: 2019/03/29 Update: 2019/03/29
中心より面目に達す
其の親死すれば則ち挙げて之を壑に委つ。(中略)其の顙に泚たるありて睨して視ず。夫の泚たるに非ず、中心より面目に達す。(滕文公上五章)
【訳】
親が死ぬと、その死骸を運び、谷間に棄てた。(中略)(その死骸に鳥獣が群がっているのを見て)人は額に冷や汗を流し、横目でちらっと見るだけであった。その冷や汗は、他者に見られるのを恥じたからではない。心の底から親に対してすまない、忍びないと感じて、顔色ににじみでたのである。
3月29日の孟子一日一言です。
そういう時代もあったのでしょうね。
土にも埋めず谷に投げた時代。
それをすかさず鳥などが群がる。
申し訳ない気持ちなるのは当然ですね。
後ろめたいことはしないようにしたいものです。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
君子の徳は風なり 上、好む者あれば、下、必ずこれより甚しき者あり。君子の徳は風なり、小人の徳は草なり、草は之れに風を尚ふれば必ず偃す。(滕文公上首章) かみ、このむものあれば、しも、かならずこれよりは…
偉大なる教育者 真に教育者の名値するような人々は、超凡の大志を抱きながら、色々と世間的な事情によって、それを実現するによしない立場に立たされた人傑が、現実的にはそれを断念すると共に、そうしても自分の志…
物にめぐまれるには 人は物質によって生命を保っている。ものがなくては、一日も生きていけぬ。物にめぐまれることが、幸福のもとである。 恵まれるというのは、どうすればよいか。「物を生かす」にある。 生かす…
大自然を味わう 人の世のすべては、自分の鏡であり、さらに草木も、鳥獣も、自然の動きも皆、わが鏡であることが判ってくる。 作物も、家畜も、わが心の生活をかえれば、その通りに変わっていゆく。 私をとりまく…
人生は善 世の中も大自然の進行のように、因果の関係によって、一糸乱れず、一物の不足、一事の不都合もなく、今ここに、こうした状態が発生している。 これに対し、或いは善を見て喜び、または悪と思って悲しむ。…