卒強く吏弱きを弛(し)と曰う。(地形)|5月29日
Release: 2020/05/29 Update: 2020/05/29
卒強く吏弱きを弛(し)と曰う。(地形)
卒強吏弱曰弛。
「部隊内で、兵卒が強くて上の将校たちが弱いのを”弛”という」
”卒”とは兵卒のこと。”吏”とは小さな部隊の指揮官。部隊の幹部とか将校という意味。
一つの部隊で、下の者ばかりが強くても、指揮をとる将校たちが無能だと、その部隊は統率がとれず、弦のゆるんだ弓のようで、部隊の気分がたるんでしまい、役にたたない。
最も早く『孫子』に注をつけた魏の曹操は、”吏統ぶるに能わず、故に弛緩す”といっている。
5月29日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
おはようございます。
無能な上司をもったら統率がとれない。
たしかにそうだと思います。
幹部は勉強しないといけませんね。
任命責任もとわれそうです。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
我戦わんと欲すれば、敵、塁を高くし溝を深くすと雖も、我と戦わざるを得ざるは、(虚実) 我欲戦、敵雖高塁深溝、不得不与我戦者、(攻其所必救也。) 「わが軍が戦いたいと思えば、たとえ敵が砦の壁を高く積み重…
三軍すでに惑い且つ疑わば、則ち諸侯の難至らんかな。是を軍を乱し勝ちを引くと謂う。 三軍既惑且疑、則諸侯之難至矣、是謂乱軍引勝。 「こうして全軍に混乱が生じ不信感が植え付けられると、そのすきに乗じて、他…
敵撃つべきを知り、吾が卒の以て撃つべきを知りて、(地形) 知敵之可撃、知吾卒之可以撃、(而不知地形之不可以戦、勝之半也。) 「敵に勝つ自信があり、味方は勝てるだけの実力を持っていると認識していたとして…
しばしば賞するは、窘(くる)しむなり。しばしば罰するは、困(くる)しむなり。 数賞者、窘也。数罰者、困也。 「将軍が賞金や賞品を乱発するのは、困っている証拠である。逆に、やらたに罰を科するのも、指揮官…
将弱くして厳ならず、教道明かならず、吏卒常に無く、兵を陳(つら)ぬるに縦横なりを乱と曰う。(地形) 将弱不厳、教道不明、吏卒無常、陳兵縦横曰乱。 「将軍が柔弱で厳しさを欠き指導方針も不明確であり、配下…