夫れ惟慮(おもんばか)り無くして、敵を易(あなど)る者は、必ず人に擒(とりこ)にせらる。|5月15日
Release: 2020/05/15 Update: 2020/05/15
夫れ惟慮(おもんばか)り無くして、敵を易(あなど)る者は、必ず人に擒(とりこ)にせらる。
夫惟無慮、而易敵者、必擒於人。
「なんの深い考えもなく、敵を軽んずるだけであるなら、敵の捕虜になるのがおちだ」
”兵隊は大勢いればそれでいいのではない”と前文で警告している。
指揮者たる者がこの点を考慮にいれないで、多数をたのんで敵を軽くみれば、逆に捕虜になるだけだ、と教えているのである。
”慮り”とは深慮遠謀のこと。
ここの”人”とは敵をさしている。
5月15日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
おはよございます。
戦力が多いからいいというわけではない。
敵を侮るな、捕虜になる。
自分より年齢が下とかこっちの方が社員が多いとか勝手に自分の都合のよいように考えるのが人間です。
それに対しての戒めですね。
昨日はコロナウィルスの緊急事態宣言が解除された地域がありますが侮ってはいけませんね。
第二波、第三波も考えられます。
死ぬ人がいます。
北海道は解除にはなってませんがね。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
辞(ことば)卑(ひく)くして備えを益すは、進まんとするなり。辞強くして進駆(しんく)するは、退かんとするなり。(行軍) 辞卑而益備者、進也、辞強而進駆者、退也。 「敵の軍使が口ではへりくだったことをい…
軽車先ず出でて其の側(かたわら)に居るは、陣するなり。約無くして和を請(こ)うは、謀るなり。(行軍) 軽者先出居其側者、陣也。無約而請話者、謀也。 「戦車を先頭に立てて、その両側に兵士を配置して守りを…
千里を行きて労せざるは、無人の地を行けばなり。攻めて必ず取るは、(虚実) 行千里而不労者、行於無人之地也。攻而必取者、(攻其所不守也。守而必固者、守其所不攻也。) 「千里の遠い道のりを行軍しても疲れな…
人の地に入りて深からざるものを、軽地と為す。(九地) 入人之地而不深者、為軽地。 「他の国に攻め入ったが、まだあまり深く侵入していないばあい、その戦場となる地域を軽地という」”軽地”とは、他国に攻め入…
争地には則ち攻むること無かれ。(九地) 争地則無効。 「争地ではムリに攻撃してはならない」”争地”とは、敵でも味方でも、先に占領したら有利な地域である。先に占領した方が有利になるので、こういう地域では…