夫れ未だ戦わずして廟算(びょうさん)するに、勝つ者は算を得ること多きなり。(始計)|1月10日
Release: 2020/01/10 Update: 2020/01/18
夫れ未だ戦わずして廟算(びょうさん)するに、勝つ者は算を得ること多きなり。(始計)
夫未戦而廟算、勝者得算多也。(未戦而廟算、不勝者得算少也。)
「開戦に先立って、祖先を祀(まつ)るみたまやで彼我両軍の優劣をくらべてみると、戦いに勝つ者はその成算が多く、(敗れる者はその成算が少ないものだ)」
廟算とは、廟前で彼我の優劣を比較し、その成算を計算すること。開戦前には必ずこれをした。”夫れ未だ戦わずして廟算して勝つ者は、算を得ること多ければなり”と訓む人もいる。
かっこ内は、未だ戦わずして廟算するに、勝たざる者は算を得ること少なきなり。と訓ずる。
1月10日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
関連コンテンツ
将吾が計を聴きてこれを用(もち)うれば必ず勝たん。これに留まらん。(始計) 将聴吾計用之必勝。留之。(将不聴吾計用之必敗。去之。) 「将軍がもしわたしの計りごとを聞き入れて用いれば必ず勝つでしょう。そ…
戦道必ず勝たば、主は戦う無かれと曰うとも、必ず戦いて可なり。(地形) 戦道必勝、主曰無戦、必勝可也。 「必ず勝つという見通しが立てば、たとえ主君が戦うなといっても、戦ってよい」これも前日の文章をふまえ…
故に夜戦には火鼓(かこ)を多くし、昼戦には旌旗(せいき)を多くす。人の耳目を変うる所以なり。(軍争) 故夜戦多火鼓、昼戦多旌旗。所以変人之耳目名也。 「そこで、夜の戦闘にはかがり火をたき、松明と鐘太鼓…
是の故に、散地には吾将に其の志を一にせんとす(九地) 是故、散地吾将一其志。 「それ故に、兵の心が散漫になっている散地においては、わたしは兵士の心を一つにまとめて団結を固めなければならない」ここの散地…
兵を用うるの法、十なれば則(すなわ)これを囲み、五なれば則(すなわ)これを攻め、(謀攻) 用兵之法、十則囲之、五則攻之、(倍則分之、敵則能戦之、少則能逃之、不若則能避之。故小敵之堅、大敵之擒也。) 「…