欲はあってよい|5月14日のことです。
Release: 2019/05/14 Update: 2019/05/14
欲はあってよい
人間は欲心に満ちていて、それでよいのである。かりに気候がよく、食物を居ながらにして得られ、着物もいらぬとしたら、何を楽しんで働こう。文化といったようなことは何一つ栄えず、原始の世界が、そのまま続いていくであろう。
幸いにして、人には欲がある。いや人は、我欲一点張りである。この欲があり、わがままするということが、本能の世界をふみこえて、ついに大きな文化をきり開き、更にこの欲望の一線を見事にのりきって、高い精神文化、広い学術、芸術の天地をきり開いた。
丸山敏雄一日一話幸せになるための366話、5月14日のことです。
我欲一点張りというのはたしかにそうかもしれませんね。
孔子も孟子も道を求めるという点においては我欲かもしれませんね。
欲がなければ人間社会の発展すらもないでしょう。
芸術なんかは特にそういうことが言えるのかもしれません。
ただひたすらにいいものを作りたいという欲がある。
今日一日朗らかに安らかに喜んで進んで働きます。
関連コンテンツ
書は精神の表徴 書道における姿勢は、単に字を書くときの身体の恰好だけでなく、文字となって表れるその人の精神の表徴であり、文字にあらわれる至誠の源泉であり、美的情操の凝りみちて、まさに発動しようとする充…
令発するの日、士卒の坐する者は涕襟(なみだえり)を霑(うるお)し、偃臥する者は涕巸(なみだおとがい)に交わる。 令発之日、士卒坐者涕霑襟、偃臥者涕交巸。(投之無所往者、諸劌之勇也。) 「いよいよ出陣の…
考の道 どんな境遇の人でも親によって成長しないものはない。にもかかわらず、最も低いレベルにあるのもまた、親に対する考のみちであろう。 或る者は大変親に世話になっていると考え、他の者は親はカタキでこそあ…
永い目で広く世の中を見ていると、能ある人は隅にかくれてはいない、つまらぬ人間が高給はとらぬ。必ず自然にその人に適するように定まるものである。 少なくとも就職の当初は、これに満足しており、喜びをもってい…
己れを枉げて 吾れ未だ己れを枉げて人を正す者を聞かざるなり。況や己れを辱しめて以て天下を正す者をや。(万章上七章) われいまだおのれをまげてひとをただすものきかざるなり。きょうやおのれをはずかしめても…