伊尹ー自ら任ずるに天下の重きを以てす|7月9日のことです。
Release: 2018/07/09 Update: 2018/07/09
伊尹ー自ら任ずるに天下の重きを以てす
天下の民、匹夫匹婦も堯舜の沢を与かり被らざる者あれば、己れ推して之れを溝中に内るるが若しと。其の自ら任ずるに天下の重きを以てすればなり。(万章下首章)
てんかのたみ、ひっぷひっぷもぎょうしゅんのたくのあずかりこうむらざるものあれば、おのれおしてこれをこうちゅうにいるるがごとしと。そのみずからにんずるにてんかのおもきをもってすればなり。(ばんしょうしもしゅしょう)
【訳】
(伊尹は)天下人民の中で、それがいやしい者であっても、その中の一人でも堯舜時代のような恩恵に浴さない者がいれば、まるで自分が彼らを溝の中へ突き落して、苦しませているかのように、責任を感じたのである。それは、天下という重任を自分一人で負って立つという志をもっていたからである。
7月9日の孟子一日一言です。
中国の古代王朝殷(商)で初期に活躍した人物ということです。
天下を背負うという志というのもまたすごいことです。
しかし、自分が王ではない伊尹さんはどうしてここまでの志をもったのでしょうか。
聖徳太子のような立場だったんでしょうか。
きっと争いのない世の中を作りたいということなんでしょうね。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
夫れ道は一のみ。(滕文公上首章) それみちはいつのみ。(とうぶんこうじょうしゅしょう) 【訳】 そもそも道というものは一つである(堯や舜のような聖人の道も我々凡人のそれも一つである。善なる本性のままに…
志は気の師なり 夫れ志は気の師なり、気は体の充なり。夫れ志いたれば気次ぐ。(公孫丑上二章) それこころざしはきのすいなり、きはからだのじゅうなり。それこころざしいたればきつぐ。(こうそんいかみにしょう…
君子は命と謂はざるなり仁の父子に於けるや、義の君臣に於けるや、礼の賓主に於けるや、智の賢者に於けるや、聖の天道に於けるや、智の賢者に於けるや、聖の天道に於けるや、命なれども、性あり。君子の命と謂はざる…
放心を求むるのみ 学問の道は他なし、其の放心を求むるのみ。(告子上十一章) がくもんのみちはほかなし、そのほうしんをもとむるのみ。(こくしかみだいしゅういちょう) 【訳】 学問の道は外にはない。ただ、…
庠序学校を設け為して以て之を教ふ。(中略)学は則ち三代之れを共にす。皆人倫を明らかにする所以なり。人倫上に明らかにして、小民下に親しむ。(滕文公上三章) しょうじょがっこうをもうけなしてもってこれをお…