凡そ先に戦地に処りて敵を待つ者は、佚(いっ)し、後れて戦地に処りて戦いに趨(おもむ)く者は、労す。|2月27日
Release: 2020/02/27 Update: 2020/03/01
凡そ先に戦地に処りて敵を待つ者は、佚(いっ)し、後れて戦地に処りて戦いに趨(おもむ)く者は、労す。
凡先処戦地、而待敵者佚、後処戦地、而趨戦者労。(故善戦者、致人而不致於人。)
「そもそも、敵より先に戦場に到着し、戦闘準備して敵の来るのを待ちかまえていれば、余裕があり、これに対し、敵より遅れて戦場に着き、手ぐすね引いて待っている敵と戦う者は、苦しい戦いを強いられる。(だから、いくさ上手は、優位に立って相手をこちらに引き寄せるようにし、自分が引き寄せられる戦いは避ける)」
”佚”はゆとりがあること。”労”の反対。
かっこ内は、故に善く戦う者は、人を致して人に到されず。と訓ずる。
2月27日、孫子・呉子一日一言(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
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