丸山敏雄

芸術の扉を開く|4月29日のことです。

丸山敏雄 2019/04/29公開

芸術の扉を開く 目を開いてみれば、そこには緑の草があり、紅の花がある。空は碧に、雲は白い。雑踏複雑きわまりない色と形と響きの市街を一歩はなれれば、単純な一色の野が開け、きわまりなき海面がひろがる。いぶ ・・・

危機に直面したとき|4月28日のことです。

丸山敏雄 2019/04/28公開

危機に直面したとき 何十年間築き上げた事業が、ここ数日の 後人手に渡るというところに、たずねて来た旧友があった。ようすを一通り聞いた後、面を輝かして言った。「はだか一貫で始めたことじゃないか。全部捨て ・・・

くくりつける|4月27日のことです。

丸山敏雄 2019/04/27公開

くくりつける くくりをつけ得ない人は、今取り扱っている物を、またその仕事を、キャッチ出来ない人である。後始末をつけるのは、その物(その仕事)に日日の区切りをつけ、しまりをつけるばかりではなく、それがそ ・・・

陰のかまえ|4月26日のことです。

丸山敏雄 2019/04/27公開

陰のかまえ 陰のかまえというのは、一切を受け容れて、対立しない。すべての我を与えて、我なき心境、これは存在の窮極である。 対者がなくなるので、全一におり、統体の真に還る。すべてが我となって、すべてが身 ・・・

腰を据えて取り組む|4月25日のことです。

丸山敏雄 2019/04/27公開

腰を据えて取り組む 機械が故障してどうにもならぬとき、決死の至誠をもってこれに当たる人が出てきますと、みごとに直る。 いくら手をつくしても、どうにも動かぬという機械が、これに当たる人の心を改めてやり直 ・・・

自然を畏れる|4月24日のことです。

丸山敏雄 2019/04/27公開

自然を畏れる この世の中で、恐るべき威力をもって人を幸福に導き、また不幸に落とし入れるものは、人でもなく、ただの物でもなく、偉大なる自然現象であった。 人が生きる上に最も大きい働きをし、人を生かしてい ・・・

和は万物存在の原理|4月23日のことです。

丸山敏雄 2019/04/23公開

和は万物存在の原理 和は、芸術倫理の根底であり、万物存在の原理である。 和とは、一切物がその姿にあること、その位置にあること。 そして、それぞれの場を得てその全にある時、多ければいよいよ多く美しく、少 ・・・

食物は努力の結晶|4月22日のことです。

丸山敏雄 2019/04/22公開

食物は努力の結晶 今日私どもの日々食膳にのぼる食物は、その料理法や、その食べ方や礼儀等は、何万年の昔から、何人とも計算のできぬほどのたくさんな祖先たちによって考えられ伝えられて、今日まで来ている。 人 ・・・

苦しみは慈愛のムチ|4月21日のことです。

丸山敏雄 2019/04/21公開

苦しみは慈愛のムチ その人は重い胸の病にかかって、永年病床に呻吟していた。 ある日、病床に目覚めてこう思った。「自分はこれまでずいぶん我がままであった。両親をはじめ人様に、ずいぶん迷惑をかけた。もし私 ・・・

仕事が面白い|4月20日のことです。

丸山敏雄 2019/04/20公開

仕事が面白い 遠路を歩んで疲れそうになると、歌を歌う。田植えの時でも、「今日はこれだけは」と必死になる時、田植え歌を始める。すると、急に能率があがり疲労も少ない。 それは仕事が面白くなるからである。す ・・・