自ら任ずる所以のもの軽きを病ふ|12月19日のことです。
自ら任ずる所以のもの軽きを病ふ
言近くして指遠きものは善言なり。守約にして施博きものは善道なり。君子の言は帯を下らずして道存す。君子の守は其の身を修めて天下平かなり。人其の田を舎てて人の田を芸り、人に求むる所のもの重くして、自ら任ずる所以のもの軽きを病ふ。(尽心下三十二章)
【訳】
いい表す言葉が卑近でも含む意味の深いのが、善い言葉である。実行は簡単でその効果が広大なのが、善き道である。心ある立派な人の言葉は(胸の中の本心をそのまま口にするので、卑近であっても)、その中に深い真理が含まれている。心ある立派な人が大事にし、継続することは一身の修養だけであるが(その感化は広大であるため)、あまねく天下が泰平となるのである。ところが、凡人は自分の田畑の手入れは放っているくせに、他者の田畑の草を取ることばかりに気にするものである。このような人は、他者に要求することは多い上に厳しいが、自分の責務は軽んじがちなものである。しっかりと反省するべきである。
12月19日、孟子一日一言の言葉です。
これは大変重要なことを述べていると思います。
本心に深い真理が含まれているというのは相当学び自己を観察できる人でなければ難しいと感じます。
本当に苦境に落ちた時の人間の真理はすさまじいものがあります。
どんなに修養を積んだとしても人のせいにしたり、言葉はたくみでも相手を納得させる言葉ではありませんね。
修養を続ければいつかそうなるのでしょうか。
受け入れながら修正しながらやっていくしかないのでしょうか。
今日も一日がんばります。