甲を巻きて趨(はし)り、日夜処(お)らず、道を倍して兼行し、百里にして利を争えば、(軍争)|3月19日
Release: 2020/03/19 Update: 2020/03/24
甲を巻きて趨(はし)り、日夜処(お)らず、道を倍して兼行し、百里にして利を争えば、(軍争)
巻甲而趨、日夜不処、倍道兼行、百里而争利、(則擒三將軍,勁者先,疲者後,其法十一而至。)
「たとえば、重い鎧をまとい日夜兼行で強行軍したとしよう。百里も遠征すると、(上軍・中軍・下軍のそれぞれの将軍が捕虜となるのがおちだ。なぜなら、かかる強行軍では強い兵士だけが先に行き、疲労困憊に兵士や落後者は取り残され、十分の一の兵力がやっと戦場に到着して戦闘に参加することになるからである)」
かっこ内は、則ち三将軍を擒いせらる。勁き者は先んじ、疲るる者は後れ、其の方、十にして一至ればなり。と訓ずる。
3月19日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
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