与ふるを得ず|3月2日のことです。
Release: 2018/03/02 Update: 2018/03/02
子噲、人に燕を与ふるを得ず。子之、燕を子噲に受くるを得ず。(公孫丑下八章)
しかい、ひとにえんをあたうるをえず。しし、えんをしかいにうくるをえず。(こうそんんちゅうだいはっしょう)
【訳】
燕王子噲は(天子の命令もなく)勝手に他者に燕の国を与えるこてはできない。また、宰相子之も(天子の命令もなく)勝手に燕王から国をもらい受けることはできない。
〇松陰は、「上は天子から下は庶人に至るまで、土地・人民・田地宅地は皆その私有物ではない。受け継いだものであり、これを子孫へ伝えることが忠孝両全の道である」と記している
3月2日、孟子一日一言、今日の言葉です。
自分のものであるとするからおかしな気持ちになるのでしょうね。
すべては自分のものでないということに気づくことが大切なことです。
死んで持っていけるものはないし、残るものは他人の心の中だけです。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
ほんとうの働きとは 生きているということは、動いているといことである。 動くのは、働くのである。その働きが、運動が、雑であるときは、はたらきと見える。 ああ今日は働いているな、という間は、まだなまける…
自分の道を切り開く 上級学校へ行ける人は、大いに行くがよろしいが、上級学校へ行けないからと言って、決して失望は無用です。いわんや落胆をやです。さらにいわんや、自暴自棄に陥るにおいてをやです。人間の真の…
計、利として以て聴かるれば、乃(すなわ)ちこれ勢いを為して、以て其の外を佐(たす)く。(始計) 計利以聴、乃為之勢、以佐其外。(勢者因利而制権也。) 「その計りごとが有利であるとして採用されるなら、次…
天下の為に人を得る 人に分つに財を以てする、之れを恵と謂ふ。(中略)天下の為めに人を得る者は、之れを仁と謂ふ。是の故に天下を以て人を与ふるは易く、天下の為に人得るは難し。(滕文公上四章) ひとのわかつ…
巧ならしむること能はず 梓匠輪輿は能く人に規矩を与ふるも、人をして巧ならしむること能はず。(尽心下五章) ししょうりんよはよくひとにきくをあたうるも、ひとをしてたくみならしむることあたわず。(じんしん…