涙のむこうに|10月23日のことです。
Release: 2018/10/24 Update: 2018/10/24
涙のむこうに
涙、これは怒るために出すものではない。怒れば毒素と変じて、己の肉体をはばみ、他人を害する。
ただ己の罪悪を深く感じて、私情私恨のすべてを消しつくし、涙に明け暮れるわび、ざんげ・・・。
これまでひそんでいた人間性が、我欲の衣と私情のアカをはぎとられ、えんえんと燃え、やがて聖愛の野に燃えさかる。
涙の洗浄によって、倫理生活に純愛の発見流露というはつらつと生きた浄地がうち開けてきた。
10月23日、丸山敏雄一日一話幸せになるための366話、今日の言葉です。
怒りは毒素と変じる。たしかにそうです。
腹が立つ、むかつく。そんなことでは毒が出るばかりです。
そして、それが他人をも害するというのはとでもいいことではありませんね。
涙を最近ながしていない。
心の洗浄ができていないのでしょうか。
毒をためない健康な状態になりたいものです。
今日一日朗らかに安らかに喜んで進んで働きます。
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