大吏怒りて服せず、敵に遇えば懟(うら)みて自ら戦い、将は其の能を知らざるを崩と曰う。(地形)|5月30日
Release: 2020/05/31 Update: 2020/05/31
大吏怒りて服せず、敵に遇えば懟(うら)みて自ら戦い、将は其の能を知らざるを崩と曰う。(地形)
大吏怒而不服、遇敵懟而自戦、将不知其能曰崩。
「指揮官と他の将校の折合いが悪く、将校たちは指揮官に不満を抱いていて命にしたがわず、敵と遭遇すると勝手に戦い、指揮官も彼らの能力を認めていない状態を崩という」
”大吏”とは吏よりも上級の将校。大部隊の武将のこと。懟は恨む。ここでは高級将校たちが総指揮官を恨んでいるので、自分勝手に戦うことをいう。しかも、総指揮官は将校たちの才能を理解していない。こういう部隊はてんでんばらばらで、崩壊するのがおちである。
5月31日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
おはようござます。
こんな状態は完全に負けてします状態ですね。
これはやはり総指揮官に問題があるように感じます。
指導力不足な上に信用もしていない。
奢りなど問題なのでしょうか。
逆をいうと敵をこの状態にさせれば勝てるということです。
怖いことです。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
勝ちは知るべくして、為すべからず。(軍形) 勝可知、而不可為。 「勝利は予見することはできる。だが、勝利を無理に作り出すことはできない」 万全の準備を整え、敵にスキを見せなければたいていの場合は勝つ。…
以て往(ゆ)くべく、以て返り難きを挂と曰う。挂形は、敵に備え無ければ出でてこれに勝つ。 可以往。難以返曰挂。挂形者、敵無備出而勝之。(敵若有備出而不勝、難以返不利。) 「行くことはできるが、引き返すこ…
夫れ兵の形は水に象(かたどる)る。水の形は高きを避けて下きに趨き、兵の形は実を避けて虚を撃つ。(虚実) 夫兵形象水、水之形、避高而趨下、兵之形、避實而撃虚、(水因地而制流、兵因敵而制勝。) 「そもそも…
しばしば賞するは、窘(くる)しむなり。しばしば罰するは、困(くる)しむなり。 数賞者、窘也。数罰者、困也。 「将軍が賞金や賞品を乱発するのは、困っている証拠である。逆に、やらたに罰を科するのも、指揮官…
急に暴にして而る後に其の衆を畏るるは、不精の至(いた)りなり。 先暴而後畏其衆者、不精之至也。 「最初はどなり散らしたりして手荒く部下を使い、あとで離反を恐れてご機嫌をとったりするのは、上の者が下の者…